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オフィスでの小腹満たしにサプリメントスナックはいかが?︎ウェルネスブランド「Hug&Treat」代表インタビュー

 午後3時、オフィスでふと小腹が空いたとき。ついついスナック菓子やチョコレートなどに手を伸ばしてしまい、「また食べちゃった」と後悔することはありませんか? そんなときに頼れるのが、罪悪感がないだけでなく、食べながら体の調子も整えられる“サプリメントスナック”。腸活クランチ「Hal-cru」と、プロテインクッキー「Proco」は、日常の「おやつ時間」を健康習慣に変えてくれる新しい選択肢です。

 ホリスティックウェルネスブランド「Hug&Treat」代表の遠藤俊介さんに、「Hal-cru」「Proco」製品開発のきっかけや工夫、そしての健康とウェルビーイングの関係について詳しくお話を伺いました。
「Hug&Treat」代表遠藤俊介さん

「Hug&Treat」代表遠藤俊介さん

ーーサプリメントスナック事業を立ち上げた経緯について教えてください。 ‎‎
 
 もともと私たちの会社では、健康食品のマーケティングやブランドプロデュースのお手伝いを主に行ってきました。それらの活動を通して、世界的にはヘルシースナック市場が拡大の傾向にあることや、予防医学の大切さを知りました。

 健康のためには、「予防」の観点がとても大切なのですが、サプリメントなど普段の生活にプラスアルファで取り入れるものはなかなか習慣として取り入れづらい。そこで、糖質など体に影響を与えがちなお菓子を、”食べた方がいいもの”というプラスのものに変換できたら、普段の生活のままで、健康によい習慣を取り入れることができると考えて、サプリメントスナックの事業がスタートしました。

ーーサプリメントスナックの活躍するシーンやターゲット層について教えてください。 ‎‎
 
 主に昼下がりの3時や4時頃、小腹が空いた時間帯に召し上がっていただくという形が多いですね。オフィスに持っていって、デスクでの軽いおやつにされている方や、ご家庭で家族と一緒に食べる方もいます。また、深夜にお腹が空いてしまった際のポテトチップスやカップラーメンなどのカロリーの高い食べ物の代わりに、と食べている方も多いそうです。

 深夜にカロリーの高いものを食べてしまったりすると、「やってしまった…」と感じる方も多いと思うのですが、サプリメントスナックであればその罪悪感がない。体によいものを食べているという感覚は心の健康やQOLにも直結すると考えています。

 ターゲットは主に女性です。特に30代、40代の女性は仕事だけでなく家庭でも様々な役割を担っておりことが多く、ストレスを抱えがちです。そんな頑張っている女性たちが、自分を大事にする時間=おやつの時間にすることができるよう提案をしていきたいと考えています。  

ーー腸活クランチ「Hal-cru」の開発を始めたきっかけを教えてください。 ‎‎
「Hug&Treat」

「Hug&Treat」

 2024年末に、お客様から「食物アレルギーがあって食べられるものが少なく、困っている」というお声をいただいたことが製作のきっかけです。クリスマスや年末などでたくさんの人が集まる場が増えると、「アレルギーのせいで友達と同じものを食べられないのが可哀想」という声が多くあったんですね。

 そのため、2025年の春ごろから、大人も子供も食べられて、アレルギー特定原材料等を使わない、かつ腸内環境を整えられるものを作りたいと考えました。加えて、スイーツとしてより美味しく召し上がっていただけるということも目標に開発を始めました。

ーー「Hal-cru」の特徴や魅力を教えてください。
 
 「お菓子で美味しく腸活×温活×体活をアシスト」のコンセプトのもと、体は全体のバランスと循環で成り立っていると考えています。単に腸にいいものを入れるだけでなく、血行を整えるなど体全体を総合的に整えることのできるスナックを目指しました。

 たんぱく質をしっかり摂ることで食欲を抑えつつ、腸が冷えがちになると動きが悪くなるので、生姜などの体を温める食材を入れるなど、健康全般を考慮して試行錯誤しました。

 商品名にもなっているhealthの語源である「Hal」という言葉は古い英語で「完全な」という意味合いがあるんです。そのため、このスナックも体全体を整えることができるようにという想いを込めて、「Hal-cru」という商品名になりました。

ーー麹を使ってオートミールを8時間以上熟成・発酵させるという工程は、とても特徴的だと思うのですが、味や栄養にどのような影響を与えるのでしょうか?‎‎
 
 実は、最初はオートミールと麹を単に混ぜる予定で、発酵というのは考えていなかったんです。しかし、腸内環境が乱れてる人がオートミールを食べると、オートミールの硬さゆえに消化に負担がかかるということが分かってきました。

 そこで、オートミール自体を発酵させてみると、柔らかくなって消化吸収がしやすくなるということに加え、柔らかくすることでオートミールの中の栄養素を吸収しやすくなるという二つの利点があったんです。

 また、発酵させることによって、味にコクが出て、スナック全体が引き締まった味になります。発酵という過程を踏むことで、この三つの効果が得られました。
「Hug&Treat」

「Hug&Treat」

ーー発酵えんどう豆プロテインとオートミールのクッキー「Proco」の開発のきっかけを教えてください。
Proco

Proco

 「Proco」の開発は、ダイエットコーチの先生との会話から始まりました。体重コントロールよりも大切なのは「食欲」のコントロールだという話があり、どうやって食欲をコントロールするかというテーマに着目しました。

 お菓子を食べすぎてしまう原因は、「血糖値スパイク」という現象が体に起こっているからなんです。お菓子などを食べると、血糖値は急激に上昇しますが、これは時間が経つと通常よりも低くなり、今度は空腹を引き起こします。

 これを解決するために、「Proco」は、糖質の吸収を緩やかにする低GⅠ食材である発酵えんどう豆プロテインとオートミールを原料に使用しています。

ーー「Proco」の特徴や魅力について教えてください。

 「Proco」は2024年4月に発売しました。開発には9ヶ月ほどかかりましたね。当初は委託製造を考えていましたが、原料のこだわりや製法のこだわりのために、10社ほどの工場に断られ、最終的に自社工房で製造することになりました。  

  主原料の発酵えんどう豆プロテインはGI値が低く吸収がゆっくりで、食欲を増進させるホルモン「グレリン」を抑える効果があります。そして、たんぱく質はもちろん、必須アミノ酸・鉄・マグネシウム・食物繊維など栄養が豊富なのも魅力の一つです。

 大豆や乳製品と比べてアレルギー性が低く、遺伝子組み換え技術も開発されていないため、安心して口にできる食材なんです。ヨーロッパでは、環境負荷が低いプロテインとして今注目されています。

 栄養成分としては、一袋でたんぱく質20g、食物繊維10gという基準を設定し、試行錯誤しました。「Proco」はつなぎを使わないため、手作業でぎゅうぎゅう詰めて固めて作ってます。そういった点で、とても手間暇かけて作っている製品です。

ーーどちらの製品もグルテンフリー、人工甘味料・保存料不使用、「Hal-cru」は特定原材料不使用ととてもこだわった材料で製作されていると思いますが、これらを実現する上で苦労したことや工夫したことはありますか?
 
 一番はやはり、スイーツとして「食べたい」と感じてもらえるよう美味しく作ることでした。特に、「Proco」の発酵えんどう豆プロテインは健康効果は高いのですが、味があまり良くないという課題があり、美味しいと言えるスイーツになるまでに何回も試作を重ねました。「Hal-cru」は、アレルギー特定原材料等不使用ということで、卵や乳製品を使用していないため、固めるのにも苦労しましたね。
Proco
また、価格面でも苦労しました。通常の砂糖や添加物を使わないと、どうしても原価が高くなるため、原料の選定や配合を何度も見直して調整しました。  

ーーどちらの製品も多くのフレーバーを展開されていますが、フレーバーはどのように決めていったのでしょうか?
Proco
 十数種類近くのパターンを試作し、スタッフの好みや、試食会を開いてお客様に試食していただいた感想を参考に決定しました。どちらも、一番人気はカカオフレーバーですね。

ーー体に良いお菓子とウェルビーイングの関連について、どのように考えていますか?
 
 私たちはヘルシースナックを通して、単に”罪悪感がない”というだけが大切なのではなく、”自分の体が必要としているものを選ぶ”という行為自体が大切だということを伝えたいです。

 自分を大切にする時間を持つことで、自分に自信を持てたり、自分らしくいられたりしますよね。そういうことがとても大切で、”健康”というのは、病気をしていないとか、そういった体の健康だけでなく、メンタルの健康まで含めたものだと私たちは考えています。

 メンタルの健康があってこそ、思考がしっかりと働いて、日々のパフォーマンスが高まったり、やりたいことがチャレンジできるという風に色々なことに繋がっていくと思います。そんな、正の循環を作り出すために、私たちのスナックは「サプリメントスナック」として貢献できたらと思っています。

ーー 今後の展開について教えてください。
 
 私たちは、今後も「サプリメントスナック」というカテゴリーをさらに広げていきたいと考えています。また、体に良い一定の基準を満たした商品だけを集めたマルシェを作る計画もあります。

やはり、健康というのは本当に一番大切なところだと考えているので、将来的には、もっと人々が自分の体を第一に考えた選択ができる文化を広げていきたいし、それに貢献できるような商品を今後も開発していきたいなと考えています。
発酵オートミールクランチ「Hal-cru」
https://hugandtreat.jp/Form/Product/ProductList.aspx?shop=0&cat=hlc

プロテインクッキー「Proco」
https://hugandtreat.jp/Form/Product/ProductList.aspx?shop=0&cat=prc
取材・執筆/和田愛理