国内に645店舗(2024年8月時点)を展開し、業界売り上げ日本一を誇る大手回転寿司チェーン「スシロー」では、指1本で体験できるウェルビーイングな取り組みが行われているとのこと。
回転寿司で、どうやってウェルビーイングを感じられるのでしょうか?
その答えはスシローの最新システム「デジロー」に隠されているようで…その秘密に迫るべく、店舗を調査しに行きました!
最新システム「デジロー」を体験
まず目に飛び込んでくるのは各テーブルに設置された大型モニター。
こんな長いモニターはなかなか目にしませんね!
これこそがスシローが開発した「デジタル スシロービジョン」、通称「デジロー」です。
モニターにはお寿司の映像が映し出されています。本物のお寿司をレーンで流すのではなく、映像で流す仕組みになっていました。
スタートを押すと、さっそく映像が流れ、寿司が回転し始めます。
画面上を流れる寿司ネタを見て、気に入ったものを指1本でタップするだけで注文完了。本物そっくりの映像なので、臨場感があります。
みんなで楽しくお寿司が食べられる
デジローのすごいところは、流れていった寿司を指1本でスライドして戻せること。同時に数人でのタッチ操作も可能です。
家族や友人と来店しても、それぞれが好きなタイミングで自由に注文できるため、会話を楽しみながら、自分のペースで食事を楽しむことができます。これは、まさにウェルビーイングな食事体験と言えるでしょう。
指一本で、みんなで楽しく美味しいお寿司が食べられる
デジローを操作した子どもたちは「この画面のほうがいつもよりいい」「楽しい」と喜んでいました。
注文が指1本で簡単にできるだけでなく、お寿司を選ぶ楽しさもアップしています。
注文した価格に応じて画面右上のゲージが溜まっていき、100%に達するとオリジナルゲームが始まるのです。
景品は子どもたちに大人気のスシローオリジナルの「だっこずし」グッズ。
デジタル技術でフードロス削減
この便利なデジロー、お客さんだけでなくスシローにもメリットがあるとのこと。
従来は、コンピューターで売上予測したものをレーンに流すことでお寿司の廃棄率を極力減らそうと努力はしていたものの、一定の時間流れたお寿司は廃棄しなければならず、全体の1%ほどはフードロスが出てしまいました。
しかしデジローなら画面上にお寿司が流れているので、お寿司も廃棄せず、フードロスに貢献しているそうです。まさにウェルビーイングですね。
厨房内も効率化されており、5年前から「オートウェイター」を導入。以前はスタッフが寿司を流すレーンまで移動する必要がありましたが、今では指1本でテーブル番号を選んで、お皿をレーンに置くだけでOK。すべてのお皿にはICチップが付いており、データで管理されているため、他のお客さんとの取り間違えも防げる仕組みです。
以前はそれぞれのレーンまで移動する必要があったが、現在はその場で指定のテーブルに届けられる。
このシステムの導入により、スタッフの負担も軽減され、ウェルビーイングの向上に貢献しています。
まとめ
スシローの最新システム「デジロー」は、お寿司を食べる楽しさやワクワク感を提供してくれる、まさにウェルビーイングな体験でした。
さらに、食品ロスの削減やスタッフの負担を減らして業務を効率化させるなど、デジローは社会全体のウェルビーイング向上にも貢献していました。
みなさんもぜひ「デジロー」を体験して、指1本でウェルビーイングを体験してくださいね。
取材協力:スシローさいたま中央店
文:馬場絵美