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涼しいフィットネス施設で実践! 血流リセット・アクティブレストVol.2

長時間のデスクワークや空調による冷えなどで夏の疲れを感じたら、軽い運動を取り入れる「アクティブレスト」(積極的休養)が効果的です。しかし、近年の暑すぎる夏、屋外での運動はなかなか難しいもの。そんなときは屋内で運動できる施設を活用しましょう。フィットネス施設でのアクティブレストのポイントを、スポーツトレーナーの坂詰真二さんに伺いました。

暑い夏こそ、フィットネス施設を活用しよう

ここ数年の夏は、35℃以上の猛暑日が増加しています。このような環境下で運動をすると、命にかかわるような熱中症を引き起こしてしまう危険性もあります。

フィットネスクラブは基本的に室温が21〜22度、湿度もおよそ50%に保たれて運動しやすい環境が整っています。涼しい環境で熱中症のリスクを抑えながら適度に運動ができる場所として、フィットネスクラブはおすすめです。

施設によってはパーソナルトレーナーの指導を受けられるところもあります。運動やトレーニングの初心者の場合、完全に独学で行うよりは適切な指導を受けたほうがいいでしょう。減量したい、筋肉をつけたい、体力向上など、目的によって取り組むメニューは異なりますし、正しいフォームで、体力や健康状態、姿勢に応じた運動をするほうが効果的だからです。追加料金はかかりますが、初期段階だけでも指導を受けるといいと思います。

ふくらはぎの「足踏みエクササイズ」で血流アップ

血液は心臓によって全身に送り出され、筋肉の収縮・弛緩によって心臓へ押し戻されます。心臓へ血流を送るためのポンプ作用を促すには、ふくらはぎのストレッチにもなる「足踏みエクササイズ」を行うといいでしょう。これならばフィットネス施設でなくとも区役所や商業施設などのクールスポットや冷房を効かせた自宅の一室でも取り組めます。
実施方法
・一度足を揃えて立ち、背すじを伸ばす
・左右の腕を交互に振る
・腕の振りに合わせてかかとをできるだけ高く上げる
足踏みエクササイズ
動作のポイント:
・歩行時同様に前に出した腕と反対の踵を上げる
・足の母指球で床をしっかり押す
・ひざはまっすぐ前に出す(外に開かない)
足踏みエクササイズ2
1 つま先とひざを正面に向け、できるだけ足幅を狭くして立つ。片方の足のかかとを高く上げてひざを前に出し、反対側の腕のひじを曲げてかまえる。
2.1秒に2~4回程度のテンポで左右の腕を振りながら、左右交互に
  足の母指球(足裏の親指のつけ根のふくらみ)で床をしっかり押して、かかとを上げる。
  これを左右計30回くり返すことを1セットとして、30秒の休憩をはさんで3セット行う。
3.1セット目を1秒に2回のベースで行ったら、2セット目は1秒に3回のベースで、
  3セット目は1秒に4回のベースで行うことを目標とする(きつく感じたらペースを落とす)
  鏡の前で足と膝の位置と向き、全身の動きを確認しながら。

初心者の有酸素運動は自転車から始めよう

ランニングマシン トレッドミル

出典:YouTube No.056映像版すごいジムトレ有酸素運動編【走りたくなる気持ちを押えて、まずやるべきは「固定式バイク」】

フィットネス施設では、まずランニングマシン(トレッドミル)に挑戦する人が多いですが、順序としてはおすすめできません。なぜならトレーニングで最も重要なのは、強度や回数ではなくフォーム(姿勢)で、いきなりランニングマシンでフォームを正しく整えるのは難しいからです。

運動不足の人の場合、歩くときにつま先が外向きになる、歩くときの足と足の幅が広い、足の小指側に体重がかかる、という3つの特徴があります。この姿勢を直さないままランニングマシンを使ってウォーキングやランニングを行うと、膝や関節を痛めてしまいかねません。筋肉や心肺機能は年齢に関係なく向上しますが、関節は基本的に年齢とともに少しずつ消耗していくもので、間違ったフォームで運動を行うとその消耗を加速させてしまいます。

まずは安定していてフォームを確認したり修正しやすい自転車(フィットネスバイク)から始めて、膝とつま先を前に向ける正しいフォームでこげるようにしましょう。膝とつま先を前に向けて足の幅やつま先の向きを矯正し、足の親指をつかってこぐことを意識して体重がかかる場所を矯正します。
このフォームできれいにこげるようになってから、ウォーキング、さらに強度を増したければ坂道ウォーキング、というステップで進めましょう。

運動強度の目安と注意点

運動をする上で最も重要なのは「正しいフォームで行うこと」です。
崩れたフォームで運動強度や量を増やすと、ケガや不調を引き起こしてしまいます。また、運動習慣がなかった人がいきなり強い運動をすると、かえって疲労を蓄積させてしまいます。

アクティブレストが目的であれば、高い強度は必要ありません。たとえばトレッドミルでウォーキングをするなら、時速4km程度が目安。これは一般女性が街中を歩く速度に近く、心拍数は100〜120程度に収まります。「物足りない」と感じる程度の運動で十分に疲労を軽減しつつ体力を維持することができますし、運動中の熱中症リスクを避けることができます。

無理のない運動習慣を継続しよう

アクティブレストで物足りなく感じたら、さらなる体力の向上を目指すのは、生活習慣病や要介護のリスクを避け、健康を維持・増進するためにとても良いことです。ただし、注意をして頂きたい点があります。フィットネス施設で運動し始めると、周囲には、重いダンベルを持ち上げている人や、すごいスピードで走っている人や、大きく開脚できる人などがいたりします。でも、他人と比べる必要はまったくありません。自分の今の状態を基準にして、少しずつ改善していくことが大切です。

また、フィットネス施設に通い始めると、費用の元を取ろうと頑張りすぎてしまうことがありますが、これは逆効果です。健康づくりは一生続けるものですから、生活に取り入れられる範囲で長期的に継続することを最優先に考えましょう。週3回2時間の運動をしても半年でやめてしまうなら効果につながりません。週1回30分でも習慣化したほうが十分価値があります。

正しいフォームと適切な負荷、そして継続性を最優先に考えて運動し、
日常生活での疲労を解消しましょう。
Vol.3では、日常生活に組み込める、自宅やオフィスでできるアクティブレストを
伺います。お楽しみに!
取材・執筆/早川奈緒子 編集/EGGO
坂詰真二(さかづめしんじ)
スポーツトレーナー(フィジカルトレーナー/パーソナルトレーナー)。横浜市立大学で運動生理学を学び、フィットネスクラブ勤務などを経て1996年に独立し「スポーツ&サイエンス」を主宰。アスリート指導やトレーナー育成、講演活動のほか、雑誌やテレビで運動指導・健康情報を発信している。『世界一やせるスクワット』、『やってはいけない筋トレ』など著書も多数。
まとめ
・フィットネス施設を活用すれば、熱中症のリスクを抑えながら
 パーソナルトレーナーの指導も受けられる。
・血流を促す、ふくらはぎの「足踏みエクササイズ」をご紹介。
・初心者は自転車を使った有酸素運動から始め、正しいフォームを身につけるのがおすすめ。
・「物足りない」と感じるくらいの運動量で正しいフォームを意識しながら継続することが大切。
・まずは週1回・30分から始め、無理なく習慣化するのが理想。