「わたしのウェルチル」では、素敵な人生を送る方々に、ご自身のウェルビーイング&チルな時間をお聞きします。今回は、月曜よる10時放送のドラマ「終幕のロンド —もう二度と、会えないあなたに—」で大企業グループ次期社長の妻で絵本作家の御厨真琴(みくりや まこと)を演じる中村ゆりさんに、ドラマの撮影現場の雰囲気や、日々楽しいと感じる瞬間についてお話をお伺いしました。
自然の中で過ごす時が、心のリセットに
ーー撮影現場の雰囲気はどうでしたか?
中村:始めは緊張するかと思っていたのですが、座長の草彅さんが現場の空気を作ってくださって、張せずに撮影に臨めました。私にとって、プレッシャーを感じるお仕事だったのですが、草彅さんが現場の空気をほぐしてくださって、芝居に集中できる雰囲気作りをしてくださったので、現場に行くのがどんどん楽しくなりました。
酷暑の中の撮影でしたがチームワークもすごく良く、みんな一つになって素晴らしい座組でした。
ーー今回の撮影を通して、ご自身のウェルビーイングにつながるような気づきや、改めて大切にしたいと思ったことはありましたか?
中村:自分も40代になり、女優としても経験を重ねてきた中で、ドラマの撮影現場で100人近い方と毎日を過ごしていると、自分の“居方”が周囲にも伝染するのだと実感するようになりました。
若いころは「自分をわかってほしい」「こう認められたい」という気持ちが強かったと思いますが、今は相手がどうこうではなく、自分自身がいかに良い精神状態でいられるかを意識するようになりました。すると、それがまるで鏡のように周りにも伝染していくんです。
それは座長の草彅さんもきっと実践なさっていると思います。剛さんが明るく楽しくしてくださると、周りも答えようとしてそういう空気に自然と引き込まれます。
それは私も、大人になってまず心掛けていることです。おこがましいかもしれませんが、近いマインドの草彅さんを見させていただいて、改めてそういう姿勢でいることはとても大事なんだなと、今回の撮影を通して感じました。
とはいえ、両方でその姿勢を貫くのは難しいので、仕事とプライベートは分けて考えています。ずっとその状態でいる方が大変だから、ふと素の自分を見せていい相手には不機嫌な自分も見せていいと思っています。
ーー日々の生活で楽しい、満喫していると感じられる瞬間はどんな時ですか?
中村:プライベートは仕事から切り離して過ごした方が、自分を良い状態に保てると感じています。だからこそ、何日間かお休みが取れた時には都会から離れるようにしています。
東京近郊であれば場所にはこだわりませんが、神奈川県の三浦半島や、葉山、栃木に行ったり。少し自然のある場所で、緑や海を感じるとすごくリフレッシュになります。
まったく仕事のことを考えない日を何日か作って、思いっきり自分を甘やかして気持ちいいことだけをする。おいしいものを食べることはもちろん、お風呂も大好きなので、お風呂屋さんに行ったり。自分にとって幸せや、気持ちいいと感じることを自分で自分に与える。そういう時間を大事にしています。
もちろん、ただただ仕事に没頭する期間も絶対に大事だし、それで忙殺されている経験があるからこそ、ゆとりのある選択もできるのだと思います。でも、年齢ごとの自分へのご褒美や、甘やかし方を自分で理解して自分自身に与えられるようになると、よりお仕事も頑張れると感じています。
ーーオンオフはきっぱり切り替えるんですね。
中村:めちゃめちゃ切り替えますね。例えば、添加物などは取らないイメージを持たれていて…(笑)もちろん気をつけてはいますが、全部ストイックに取り組むのは絶対に無理なので、大好きなラーメンだったら替え玉したりと、甘やかしやご褒美も大事ですね。
京都ラーメンが好きで、ベースとしては醤油が好みなんです。でも、いろんなラーメンを食べに行きます。その土地で評判のいいお店をいくつかネットで調べて、自分の好みに合いそうなところをピックアップして行くんです。一時間とか並ぶこともありますが苦ではないです。