仕事に趣味、恋愛にお金…頑張り続けるかぎり、私たちの悩みは尽きません。でも、モヤモヤしたままじゃウェルビーイングな暮らしは営めない!仲間と良い関係を持つことや、悩みを周囲に話すこと、社会とのつながりを持つことが良いことは分かりつつも、うまくやるのは難しい…
7そんな悩める皆さんのお悩みを、Xのフォロワー数137万人超え、歌舞伎町1クセの強いゲイバー店員カマたくが、バッサバッサと斬っていきます。時に優しく、時に厳しいアドバイスでウェルビーイングな暮らしに一歩近づけること間違いなし。毎週更新でお届けします。
本日のお悩み
『母が胃がんステージ4で余命約1年と宣告されました。私自身、医療職のため冷静に見られがちですが、しっかりしなきゃと思う反面、悲しい気持ちをうまく出せずに過ごしています。
また、母は思い込みが激しく「抗がん剤をやると余命が短くなる」と治療を拒否し、扱いに困っています。
家族と治療方針の折り合いがつかないとき、どう割り切ればいいでしょうか。』
(20代女性:会社員)
―― お母様の余命宣告という大きな悲しみの中で、医療職ゆえの冷静さと、患者としての扱いづらさの板挟みになってしまう……本当に苦しい状況ですね。
治療方針に関してはさ、私なら「本人がそうしたいなら、本人の好きにさせれば?」ってなっちゃうわね。抗がん剤を受けるか受けないかも、最終的に決めるのは本人なんだから。
―― 専門知識があるからこそ、もっと良い治療法を選択してほしいともどかしく感じてしまいそうです。
でもさ、本人が拒否してるものを無理やりやらせるわけにもいかないじゃない。
それよりも問題は、相談者さんが「悲しい気持ちを出せない」「冷静な自分が薄情なんじゃないか」って思い詰めてることよ。
―― 医療者として取り乱さずに状況を理解できてしまう分、周りと比べて「冷たいのではないか」と自分を責めてしまうのかもしれませんね。
あのね、感情で頭がいっぱいになって冷静さを失い、適切な判断ができなくなる方がよっぽど問題よ。
私は医療職じゃないけど、自分の中に「感情フォルダ」と「理論フォルダ」が別にあるの。ここは感情でいったらダメだと思ったら、理論フォルダに振り分けるだけ。
―― 冷静でいることは、決して「薄情」なわけではないと。
そうよ。だいたい「薄情かどうか」なんて議論、何の解決にもならないんだからどうだっていいの。
そんなことに思考を割く暇があるなら、限られた状況下で「お母さんが何を変えたいか、どう過ごしたいか」と「自分の生活のバランスをどう取るか」だけを考えなさい。
―― 「自分の生活とのバランス」というのは、具体的にどう考えればいいでしょうか。
自分の体が壊れちゃうとか、仕事に支障が出るとか、お母様が亡くなった後に自分の生活が破綻するような無理はしちゃダメってこと。
もちろん「仕事を捨ててでも最後の時間を一緒に過ごしたい」と本人が思うならそれも自由だけど、私なら自分の生活を守りつつ、できる範囲で歩み寄るわね。
―― 「最期に立ち会えなかったらどうしよう」と自分を責めてしまう人も多いように感じます。
世の中には最期に立ち会うのが正解みたいな考え方があるけど、事故だってあるんだから、そんなの誰にも分からないわよ。
他人に「冷たいね」なんて思われたって、「あなたがそう思うならどうぞ」って流せばいいの。当事者であるお母様と、あなたとの関係性だけの問題なんだから。
―― 周りの目ではなく、自分が納得できるバランスで今できることを一つずつやっていく。それが残された時間を後悔なく過ごすための秘訣ですね。今週もありがとうございました!
カマたく’s アドバイス
悲しい気持ちを表に出せないからって、自分を「薄情な人間だ」なんて責めなくていいのよ。 冷静に状況を判断できるのは、それだけあなたがしっかり現実と向き合っている証拠なんだから。 大切なのは、周りの目や世間のルールに振り回されないこと。 あなたの仕事や生活が破綻しないバランスを守りながら、できる範囲で歩み寄ればそれで十分。 「自分ができること」だけに集中して、今目の前にある時間を大切にしなさい!
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カマたく:
1988年12月17日生まれ。福島県出身。ソーシャルメディアインフルエンサー。2017年〜新宿・歌舞伎町のゲイバー「CRAZE」にて店員として従事、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員として、本格的にX(旧Twitter)への投稿を開始。SNSでのショート動画や自身のYouTube『3人勘女@カマたく』での歯に衣着せぬ物言いが人気を集めている。2020年に『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』(KADOKAWA)、2021年に『お前のために生きてないから大丈夫です カマたくの人生ざっくり相談室』(KADOKAWA)を出版。2024年2月17日には、最新の著書『お前は私じゃないし、私はお前じゃない~悩みが0になる人間関係術』(大和書房)を出版している。
取材・執筆/柳川愛理