日々の仕事や家事、トレーニングで蓄積する体の疲れ。セルフケアで疲労を回復させたいと思うものの、なかなか難しいものです。そんな中、疲労回復マッサージをサポートしてくれるアイテムとしてマッサージガンが人気です。今回はアスリートから一般の方まで幅広く支持される「uFit RELEASER」シリーズに迫ります。
株式会社MAKERSの代表を務める林慧亮さんに開発の背景や製品へのこだわり、そしてウェルビーイングに対する考えを伺いました。
シーンごとに使い分けられる、4つのuFit RELEASER
――「uFit RELEASER」シリーズには現在4種類が展開されていますが、それぞれの特徴や使い分けについて教えていただけますか?
林:4タイプ展開している理由は、トップアスリートの方から、ご高齢の方、力の弱い女性の方まで、幅広い層のニーズに対応できるようにするためです。
上位モデルの「uFit RELEASER PRO(ユーフィット リリーサープロ)」は、その名の通りプロアスリートや日常的に高負荷なトレーニングをされている方向けです。パワーが非常に強く、振動もしっかりしているため、筋肉量が多い方の筋肉疲労回復に適しています。
uFit RELEASER PRO(リリーサープロ)
「uFit RELEASER(ユーフィットリリーサー)」と「uFit RELEASER Mini(ユーフィットリリーサーミニ)」は、幅広い年代の方に使っていただけるように開発しました。「uFit RELEASER」はより本格的なケアをしたい方向けで、見た目は少し大きいですが、男性ユーザーにはこれくらいのサイズ感が持ちやすいという声をいただいています。
左:uFit RELEASER(ユーフィットリリーサー) 右:uFit RELEASER Mini(ユーフィットリリーサーミニ)
一方、「uFit RELEASER Mini」は持ち運びやすさとパワーを両立させたモデルです。約500gとペットボトル程度の重さで、あえて少し重めに設計することで、本体の重みで体に押し当てやすくしています。アスリートの方が遠征先に持っていくのにも適しています。出先ではMiniを、自宅では大きいモデルをと使い分けているアスリートの方も多いです。
一番コンパクトなのが「uFit RELEASER Portable(ユーフィットリリーサーポータブル)」です。こちらはご高齢の方や女性の方を主なターゲットとしています。
疲労回復マッサージに差をつける!医療機器認証と独自設計の強み
――「uFit RELEASER」シリーズならではの強みや、他社製品との違いを教えていただけますか?
林:強みは主に3つあります。まず、一部製品(uFit RELEASER)で医療機器認証を取得している点です。認証取得には厳しい審査基準をクリアする必要があり、それだけ品質や管理体制がしっかりしていることの証明になります。
マッサージガンは構造上、本体に振動による負荷がかかりやすいのですが、弊社では高い品質基準を設けることで、壊れにくい製品づくりを実現しています。
独自の重心設計も強みの1つです。持ち手と重心の位置を工夫することで、持った時よりも実際に使う時に軽く感じるように設計しています。本体にはある程度の重さを持たせているので、その重みを利用して楽に体に押し当てることができます。軽すぎると逆に自分の力で押し込む必要があり、手が疲れてしまうんです。この人体工学に基づいた設計は、他社にはあまり見られない強みだと思います。
実際に持ってみると「重いから逆に疲れない」のがわかります
3つ目の強みはバッテリーの品質です。お客様からは「一度の充電で長く使えるのが良い」という声をよくいただきます。通常の使い方(1回10分程度)であれば、1〜2週間は充電なしで使えることが多いので、日常的な利便性も高いと考えています。
――製品開発において様々な工夫をされていますが、どのような経緯で現在の形になったのでしょうか?
林:初期のモデルでは、重心設計までは考慮できていませんでした。弊社は多くのアスリートの方々からのフィードバックを元に改良を重ねています。元サッカー日本代表選手も所属するサッカークラブ「南葛 SC」にご協力いただき、実際に使っていただいた感想やインタビューを繰り返す中で「ある程度の重さは必要だけど、重すぎると腕が疲れる」「どうすれば持った時に軽く感じさせられるか」といった具体的な課題が見えてきました。
アスリートだけでなく、彼らをサポートするトレーナーの方々の意見も非常に重視しています。専門的な視点からのアドバイスが、製品の改善に大きく役立っています。
アスリートだけでなく一般ユーザーにも選ばれる理由は?
――アスリートだけでなく、一般ユーザーに選ばれている理由は何だと思われますか?
林:一般ユーザーから特にご好評いただいているのは、使い方の解説動画が充実している点です。ただ体に当てるだけでも気持ち良く使っていただけるのですが、それだけだと効果を感じにくく、単なるリフレッシュで終わってしまいます。
弊社では、鍼灸師監修のもと「肩こりにはこの部位に当てると効果的」といった具体的な使い方を購入者限定動画で分かりやすく解説しています。「商品だけでなく、正しい使い方もセットで提供している」という点が喜ばれているようです。
――実際に使われている一般の方からは、どのような効果や感想が寄せられていますか?
林:本当に様々な声をいただきます。例えば、デスクワークによる肩こりや腰痛が改善したという声は多いですね。ジムでのトレーニングやランニングの前後に使うことで、ウォーミングアップやクールダウンに役立ち、体の動きが良くなったという方もいらっしゃいます。運動後の筋肉痛が和らいで「また次も運動しよう」と思えるようになったという声も嬉しいですね。
最近特に増えているのが、ご両親へのプレゼントとしての需要です。母の日や父の日などに、60〜80代のご両親へ、健康を気遣う気持ちを込めて贈られるケースが非常に増えています。動画で使い方が分かりやすく、機種によっては軽くて扱いやすい点もプレゼントとして選ばれやすい理由かもしれません。
体を動かしてウェルビーイングな社会へ
――林さんご自身もYouTubeなどで積極的に情報発信されていますね。製品開発や情報発信の背景にある想いについて、お聞かせいただけますか?
林:根底にあるのは「多くの人に健康でいてほしい」という想いです。どんなにお金があっても健康でなければ幸せを感じにくいですし、やりたいことも制限されてしまいます。
「ウェルビーイング」には食事、睡眠、人間関係など様々な要素がありますが、その中でも私は「体を動かす」という分野で貢献したいと考えました。
ジムやピラティススタジオなど様々な形がありますが、私自身が最も価値を提供できるのは製品を作って届けることだと考え、この事業を始めました。最終的には、健康寿命と平均寿命の差を少しでも縮める手助けができればと思っています。もちろん弊社だけで社会を変えられるわけではありませんが、その一助となるような活動を続けていきたいです。YouTubeでの発信も、その活動の一環と捉えています。
――御社が考える「ウェルビーイング」とは、具体的にどのような状態だとお考えですか?
林:「やりたいことがある時にそれを実行できる身体的な状態であること」。日本における健康寿命と平均寿命の間に約10年の差があるという事実は無視できない課題です。この差が少しでも縮まることが社会全体のウェルビーイング向上に繋がると信じています。
――「uFit RELEASER」シリーズは、ウェルビーイングの実現にどのように貢献していくとお考えですか?
林:健康には多様な側面がある中で、弊社製品は「体を動かす」という側面から貢献したいと考えています。例えば uFit RELEASERを使うことでスポーツ後の疲労回復に役立ち、「また運動したい」と思えるようになる。あるいは、日常的な体のケアを通じて、散歩やランニングに出かける頻度が増える。体を動かすことへの心理的なハードルを下げ、前向きな気持ちを後押しする存在になれればと考えています。
――今後の展望について教えてください。
林:今後はさらに商品ラインナップを拡充していきたいと考えています。アスリートから一般の方まで、体のコンディショニングやケア、体を労わるといった様々なニーズに応えられる製品を増やし、皆様の健康的な生活をより広くサポートできるような世界を目指しています。現在も新しい製品を開発中です。
【体験レポ】筋肉疲労回復方法を体験!その使い心地は?
インタビュー後に、実際にいくつかのモデルを試させていただきました。
マッサージチェアのような体全体に響く振動ではなく、狙った箇所にピンポイントで届くような、不快感のない振動が印象的でした。
スポーツ後の疲労回復や、立ち仕事やPC作業で疲れた体のケアもできそうです。日々のセルフケアを手軽に行いたい人にとって、心強い味方となってくれるでしょう。