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山根千佳のハッキヨイ!入門〜初心者でも楽しめる大相撲の世界〜#7 「おすすめの観戦席と国技館の楽しみ方」

 大相撲といえば国技館、力士の迫力ある取組、そして「ハッキヨイ!」の掛け声。興味はあるけれど、「なんだか難しそう…」「力士さんたちの見分けがつかない…」などと思っていませんか?

 実は、相撲の魅力は迫力ある取組だけではありません。相撲愛にあふれるスー女、山根千佳さんがグルメやイベント、力士の人柄など、初心者の方にもわかりやすく大相撲の魅力を語ります。第七回は「おすすめの観戦席と国技館の楽しみ方」についてお聞きしました。
山根千佳:
1995年12月12日、鳥取県出身。2012年、「ホリプロタレントスカウトキャラバン」ファイナリストに進出。翌2013年、芸能界デビュー。相撲好きなことからその知識を生かした大相撲関連の番組などでも活躍。2024年には自身初となる著書、『山根千佳の大相撲の歩き方』(マイクロマガジン社)を出版している。

初めての観戦、おすすめの座席はマスS席

 座席は大きく分けて「溜まり席、マス席、椅子席」がありますが、すべての座席にそれぞれの良さがあると思います。本場所は、東京・大阪・名古屋・福岡で行われますが、それぞれの会場でも少しずつ変わってきますしね。東京の会場である両国国技館でいうと、一番前、土俵に一番近い溜まり席というのが、いわゆるプレミア席です。

 力士の人たちが目の前に座って控えていて、取組も目の前で見ることができる。立ち合いの際のぶつかる音もすさまじいです。力士の方の肌の張りや、つやも見れますし、髷を結う際に使うびん付け油の甘い香りもただよってきます。そういった意味で、全てにおいて臨場感のすごい席ですね。最前列だと、もちろん力士が土俵から落ちてくることもあるので、そういう意味でのドキドキハラハラ感もあります(笑)

 マスS席、私的にはここが一番入門にはおすすめです。S席はマス席の中でも前の方で、見やすさもあります。また、溜まり席は飲食が禁止なのですが、こちらは飲食もOKですし、撮影やタオルを出しての応援もOKです。座布団が4枚敷いてあり、そこに靴を脱いで入るのですが、なんだか他のスポーツにはないスタイルだと思いませんか?

 お酒を飲み、焼き鳥を食べながら観戦するのは本当に最高です!食べて飲んで、撮影してもよし、タオルを出して応援してもよし、好きなスタイルで応援できて、近くで力士の方々も見ることができるという点で、バランスのいい席なんじゃないかなと思います。

 とはいえ、やはり現地での観戦はどの席でも臨場感がすごいので、座席にこだわらず一度会場に足を運んでみてほしいなと思います。会場は、360度どの席種からでも見やすいように作られていますし、2階席に関しても会場の広さが全身で感じられる良さがあると思います。

 イス席だと、リーズナブルに楽しめるのはもちろん、一般的なスポーツ観戦のような席になるので、初めての観戦でも気負わずに見ることができると思います。また、椅子の後ろの方だと飾られている優勝額や満員御礼の札がとてもよく見えて、1階席とは違った視点での楽しみ方もできると思います。

 席には東西南北がありますが、この好みは本当に人によって違います。もちろん正面が最も見やすいといわれますが、向正面は行司さんの後ろ姿が見られたり、東西にいると花道がとても近いので、力士の方々の土俵入りの際にすごく近くで見られたり…つまりどの角度からでも違った面白さがあるということですね。

観戦だけじゃない、両国国技館の楽しみ方

 もちろんずっと座って観戦するのもいいのですが、午前の入りからずっと見ているだけは長いんじゃないのと思う方もいるかと思います。ですが、そこは本当に心配いりません!1階や2階の売店では、力士グッズやその時期限定のコラボグッズが販売されていたり、お土産を見たりすることができます。

 また、国技館の地下ではちゃんこ鍋が振る舞われていたりするので、楽しむことはたくさんあります。食べ物や飲み物も色々と館内で販売されていますし、出入りして色々楽しみたいという方は、イス席の方を買って、あれこれ館内を巡るのもいいかもしれません。

 食べ物といえば、国技館やきとりやちゃんこ鍋は鉄板ですが、ひそかに人気なのが、2階の売店に売ってるソフトクリームです。これがもうとても美味しくて、よく大行列になっています。

 季節に応じたフレーバーのソフトクリームも出ますし、コーヒーフロートのようにも楽しめる、隠れた国技館グルメですね。相撲の呼出さんや、行司さん、関係者の方々もお忍びで並んでいることがあるみたいです。とにかく食べ物が充実しているので、食べるものには絶対に困らないと思いますよ。

 その他にも、入り口にある力士の名前が書いてあるカラフルなのぼりの前で写真を撮るのも良し、「ひよの山」という日本相撲協会のキャラクターたちが国技館の前でファンミーティングをしている時間に合わせて写真を撮るも良し、国技館自体が映えスポットといっても過言ではありません!いつ行っても、本当に楽しめる場所だと思うので、ぜひ足を運んでみてほしいです。

取材・執筆/和田愛理