ーーなるほど…これは手強い問題ですね。

話の内容がすごい矛盾してない？なんか自分は他人に全然興味がないってところから始まって、最終クエスチョンは「どうしたら他人を羨まずに生きていけるか」？これすごい矛盾してると思うんだけど。

ーーそこを本人は”自己愛が強いだけなのか？”と分析してらっしゃるようですね。

え〜、私も専門家じゃないからそこのところ、厳密には分からないけど、これは違うんじゃない？多分。だって、自己愛が強くて、本当に自分のことが大好きだったら自信満々になるはずでしょ。これは自己愛じゃなくてただの自己中だと思うんだけど。

ーーうう、手厳しいですね。

しかも、人を羨むのをやめられないって、みんな、大なり小なり人のことをいいなと思うことはあるわけでしょ。いいなって思えば終わりじゃない。いいな〜の後に一体どんな感情が来るのよ。

ーー想像ですが、「いいな」と同時に、私は「こんなことできないな」みたいな気持ちになってしまうんじゃないでしょうか…

卑屈！何になるのよそんなの。だからお前が羨むような人間にはなれないんだよ！ちゃんと、自分のそこのところを見つめなおさないとダメだね。大体、人間って”妬む”っていう行為をした時点で、妬んだ対象より自分が下だってことを認めてることになっちゃうのよ。

だから”妬む”って本当に意味のない行為よ。羨ましい〜とかゆるい感情なら別にいいけど、「呪わずにはいられない」くらいなら、もうそんなの、自分が何か行動を起こさないと、ずっとそのままだよ。

ーー妬むのは意味のない行為、本当にその通りかもしれません。私も、ついつい嫉妬しちゃうことってよくありますけどね（泣）

努力するか行動するかしかないんだよね、それを止めるには。人からどうこう言われて変わることじゃない。相談者さんに対してはね、もう「お前がそう思っている全てのことは、お前のせい！」

まずは自分のことを客観視して見てみるべきよ。質問の中でも、考えが二転三転しちゃってるから、まずは自分がどうしたらいいのか、どうしたいのか、自分で決めた方がいい。考えもまとまってない状態で何かをしようとすると、大体失敗するからね。

ーーまずはやっぱり自分を見つめ直すことからですかね。

もうこれの根本的な問題はね、愛がわからないとかじゃない、自分がわかってないということなのよ！

ーー自分を客観的に見ることって、想像以上に難しいんですよね…でも「自分を見つめ直す」、困った時に少し立ち止まって自分に意識を向けてあげることは、ウェルビーイングの大事なキーワードな気がします。今週もありがとうございました！

カマたく：
1988年12月17日生まれ。福島県出身。ソーシャルメディアインフルエンサー。2017年〜新宿・歌舞伎町のゲイバー「CRAZE」にて店員として従事、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員として、本格的にX（旧Twitter）への投稿を開始。SNSでのショート動画や自身のYouTube『3人勘女＠カマたく』での歯に衣着せぬ物言いが人気を集めている。2020年に『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』（KADOKAWA）、2021年に『お前のために生きてないから大丈夫です　カマたくの人生ざっくり相談室』（KADOKAWA）を出版。2024年2月17日には、最新の著書『お前は私じゃないし、私はお前じゃない～悩みが0になる人間関係術』（大和書房）を出版している。
　
取材・執筆/和田愛理