大相撲といえば国技館、力士の迫力ある取組、そして「ハッキヨイ!」の掛け声。興味はあるけれど、「なんだか難しそう…」「力士さんたちの見分けがつかない…」などと思っていませんか?
実は、相撲の魅力は迫力ある取組だけではありません。相撲愛にあふれるスー女、山根千佳さんがグルメやイベント、力士の人柄など、初心者の方にもわかりやすく大相撲の魅力を語ります。第二回は相撲がお仕事になったきっかけと推し力士についてお聞きしました。これを読めば、今日からあなたもスー女デビューできるかも!?
山根千佳:
1995年12月12日、鳥取県出身。スポーツ応援アイドルユニット「モブキャストガール」メンバーでデビュー。相撲好きなことからその知識を生かした大相撲関連の番組などでも活躍。2024年には自身初となる著書、『山根千佳の大相撲の歩き方』(マイクロマガジン社)を出版している。
最推しの力士は武蔵丸関。大きい体躯とキュートな顔、心優しい性格のギャップがたまらない
私が小学生の頃は、武蔵丸関だったり、曙関といったハワイ出身の力士勢がとても強い時期でした。力士の方々に「可愛い」という形容詞を使うのは何だかミスマッチに思われるかもしれませんが、ハワイ出身の力士勢って、本当に見た目がキュートだったんです。
目がくりっとしていて、愛らしさがあるというか…しかも、武蔵丸関はちょっと困り顔なんですよね。あんなに大きな体躯で強いのに、困り顔で愛らしいというギャップがたまらないんです。小さい頃は両親と相撲を一緒に見ながら、「武蔵丸関が負けたらどうしよう」って泣きそうになりながら見ていました。
でも、大きくなってから改めて武蔵丸関の取り組みを見て、取り組みに滲み出る人柄の良さに惹かれました。貴乃花関との一番で、順当に行けば武蔵丸関が勝つだろうと予想されていた一番だったのですが、そのとき貴乃花関は足を大怪我していて。怪我をしている足や腕を狙っても、ルール上は決して反則ではないんですが…その一番、武蔵丸関は負けてしまったんです。
相手が大ケガを負っているという、ある意味有利な条件の中で黒星を喫したこの一番は、「相手にこれ以上怪我をしてほしくない」という武蔵丸関の気の優しい一面がよく出ていたと、私は勝手に解釈しています(笑)相手の弱点を突くというようなことはできない、心優しい横綱だったと思いますね。
世は大・推し力士時代!優しく魅力的な力士たちと可愛いグッズにメロメロ
力士の皆さんって、何となくぶっきらぼうなイメージがありませんか?武士のような寡黙なイメージを持っておられる方も多いと思うのですが、実際は全然そんなことないんですよ。もちろん取り組みの時は皆さん集中されていますけど、巡業での握手会などではニコニコしていて優しくて、まさにギャップ萌え!という感じだと思います。
中でも私が接していて印象的だったのは、高安関や佐田の海関ですかね。特に、佐田の海関は相撲に対してはすごくストイックで、誰よりも早く会場入りして、準備運動をされているようなベテランの力士。でも、とても気さくにお話ししてくださるし、本当に物腰やわらかな方で。そういった力士のみなさんの穏やかさや優しさって、本当に魅力的だと思います。
今は相撲協会さんの方でもグッズにすごく力を入れていて、ディズニーやfamiliarなどの有名ブランドとのコラボグッズなどもたくさんあるんです。相撲というと、年齢層高めでお堅いイメージかもしれませんが、日常使いできるような可愛いグッズもたくさんあるので、そういう点でも、大相撲はとっても推し活向きのコンテンツなんですよ。推しをお探しの方には、ぜひ一度、大相撲を見てもらいたいです。
取材・執筆/和田愛理