連日の酷暑に心も体も疲れぎみ……そんな人におすすめしたい夏スイーツをご紹介。1万種類以上ものスイーツを食べ歩いたスイーツ芸人・スイーツなかのさんに、この夏におすすめのとっておきスイーツを聞きました。さらにスイーツなかのさんのパーソナルな部分にせまるミニエッセイもお届けします。
独創的な味わい。ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラ「disque de UME vert ディスクド青梅」
disque de UME vert ディスクド青梅
ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラは、2021年に鎌倉市小町にオープンしたパティスリー。シェフの佐々木 元氏が手がけるスイーツは、独創的かつ洗練された味と、見た目の美しさから業界内でも注目を集めています。
今回紹介する「ディスクド青梅」は、季節ごとにフレーバーが変わる「ディスクシリーズ」の夏バージョンです。「ディスクシリーズ」は、もともとテリーヌショコラのようなチョコレート菓子を円盤状に表現できないかという発想から生まれたのだとか。チョコレートをベースに、フィグ(いちじく)、キンカンなど季節の素材を組み合わせたスイーツです。
青梅の甘みと酸味の絶妙バランス
「ディスクド青梅」の特徴は、素材が何層にも重なっている構成です。一番上の「青梅のコンポート」は、果肉感を残しつつ香りを損なわないよう、青梅を白ワイン、バニラ、レモン、クローブ、はちみつとともに真空低温調理したのち、1カ月間漬け込んで仕上げたもの。
その下には梅酒を使ったホワイトチョコのガナッシュクリーム、さらにその下には梅のシロップを使ったビターなチョコクリームが続きます。その下の青リンゴと梅のコンフィチュール(ジャム)がアクセントとなり、最下層には梅のシロップを染み込ませたビスキュイ・ショコラ・ノワールというチョコレート生地が敷かれています。
実際に食べてみると、全ての層に使用された梅の香りをしっかりと楽しめる上に、甘みと酸味のバランスが絶妙。爽やかさの中に深みがあり、感動を覚えるほどの味わいでした。青梅とチョコレートという組み合わせが、意外性を持ちながらも見事に調和しています。ここ数年の中でも特に印象に残ったスイーツのひとつです。
大人の味わい、ワインやシャンパンにもぴったりな一品
上品な大人の味わいは、ワインやシャンパンとのペアリングを楽しみたい人にもおすすめです。以前佐々木シェフが昨年、稲垣吾郎さんのラジオ番組に出演した際にこのスイーツを持参したところ、ワイン好きで知られる稲垣さんも非常に喜ばれていたそうです。
さらに、円盤型のフォルムに青梅のコンポートがトッピングされたデザインの美しさも魅力です。シェフの発想力やセンス、精巧なつくりが素晴らしく、これまでのチョコレート菓子にはなかった新しい表現と言えるでしょう。独創性と丁寧な仕事が光る「ディスクド青梅」は、夏にこそ味わいたい特別なスイーツです。
よろスイーツ! スイーツなかののひとりごと
今も毎日2〜3種類のスイーツを食べます。食生活の軸が甘いものになっていて、朝起きてすぐに食べることもあるし、夕飯代わりにスイーツを食べることも……。でも体質的に食べ過ぎると太りやすいので、そこは気をつけています。
ただ性格的に「毎日運動しよう」と決めてもできないタイプなので、健康面で気をつけているのは「よく歩く」こと。打ち合わせ場所の2駅前で降りて歩くとか、駅まで遠くてもタクシーを使わないとか、日常的に極力歩いて、毎日スイーツを楽しめるように健康をキープしています。
ラ・ブティック・ドゥ・ユキノシタ・カマクラ
神奈川県鎌倉市小町2-12-25
https://yukinoshita.info/