忙しい毎日の中でも、ほっと一息つけるコーヒータイムは大切にしたいもの。今回は本格的なハンドドリップの味わいを手軽に楽しめるUCC上島珈琲株式会社の『DRIP POD YOUBI』について、ドリップポッドのブランドマネージャー小牧美沙さんにお話を伺いました。デザイン性の高さはもちろん、プロの抽出技術を再現できる驚きの機能まで、その魅力に迫ります。
ドリップポッド ブランドマネージャー 小牧美沙さん
――まず、DRIP POD YOUBIの主な特徴について教えていただけますでしょうか。
小牧さん:DRIP POD YOUBIの特徴は2つあります。1つ目はデザインです。従来のコーヒーメーカーにあるような「マシン」感をなくしてインテリアとして楽しめるようなデザインにこだわりました。置いてあるだけで空間が豊かになるような存在を目指しています。
2つ目は「プロレシピ」機能です。専用のスマホアプリとBluetoothで接続することで、コーヒーの抽出技術を競う世界大会や日本大会でのチャンピオンや、競技会の審査員を務めるUCCに在籍するコーヒーのプロフェッショナルが監修した抽出レシピを選択できます。この機能によって、同じコーヒーカプセルでも抽出方法を変えることができ、異なる味わいをお楽しみいただけるのが大きな特徴です。
――「プロレシピ」のアプリを使うと、どのように味が変わるのでしょうか?
小牧さん:「プロレシピ」では、UCCのトップバリスタたちが競技会などで実践しているような抽出テクニックを再現することができます。
私たちは「蒸らし」「抽出(前半)」「抽出(後半)」の3つの工程に分け、それぞれの湯温・抽出スピード・抽出量を変化することで実現しています。
一般的にコーヒーを淹れるとき、コーヒー豆によっても異なりますが、抽出の前半に酸味や甘味、後半にコクや苦みが出てくるといわれています。プロは豆の特徴をみてレシピを調節します。たとえばフルーティーな豆であれば、抽出の前半で温度を高めにしてフルーティーさを出し、後半は雑味や苦味が出ないように低温でさっと切るように淹れるなど、豆の特性に合わせて味わいを引き出します。プロのバリスタが競技会などで行っていることをプロレシピで再現し、家庭でも楽しんでいただけるというのが特徴になっています。
――すごいこだわりですね。
なかなかご家庭ではプロのような抽出は難しいと思いますので、再現できると面白いなと考えて開発しました。
カプセル式のコーヒーだと、すぐに味に飽きてしまうのではとご意見をいただくこともあります。YOUBIであれば、今日はさっぱりめにしたいとか、ミルクを入れたいのでコクを強めにしたいなど、その日の気分に合わせてお選びいただけます。
――開発において、特にこだわったポイントはどこでしょうか?
小牧さん:こだわったのはやはりデザイン面とプロレシピの機能面ですね。デザイン面では、以前のモデルがキッチンに置くことを想定したコンパクトなデザインだったのに対し、YOUBIでは、リビングやダイニングなど、どこにでも持ち運んで使っていただきたいと考えました。
デザイン面では、どの空間に置いてもアクセントになるような佇まいを目指しました。外部のデザイナーと協力し、ライフスタイル系のセレクトショップにも置かれるようなインテリア性の高いデザインを実現できたと思っています。
さらに持ち運びしやすいようにキャリーハンドルを付けました。私たちはこれを「自由の象徴」と呼んでいます。テラスに持ち出したり、リビングで映画を観るときのサイドテーブルに置いたりと、様々なシーンで使っていただけます。
機能面では、プロレシピをいかに使いやすく、本格的な体験を提供できるかにこだわりました。ボタンひとつで気軽に美味しいコーヒーが淹れられるというドリップポッドの利便性を損なわずに、深いコーヒーの世界を楽しんでいただけるよう工夫しました。
――開発で難しかった点や苦労した点はありますか?
小牧さん:「プロレシピ」の仕様を決める際には、社内でも多くの議論がありました。メンバーからは「自分で抽出条件をカスタマイズしたい」という声もあれば、「あまり複雑すぎると使いにくいのでは」という意見もありました。
最終的には、UCCが自信を持って提供するプロのレシピを選んでいただくことで、お客様には安心して様々なコーヒーの味わいの広がりを楽しんでいただく形に落ち着きました。マニアックさと手軽さのバランスを取るのが非常に難しかったですね。
アプリでは各工程でどのような抽出が行われているかを確認できるようにしています。普段はYOUBIで手軽に楽しみつつ、週末にハンドドリップに挑戦する際には抽出のヒントを得られるような、コーヒー好きの方も楽しんでいただけるよう意識しています。
――粉ではなく、カプセル式を採用されているのには理由があるのでしょうか?
小牧さん:UCCはコーヒー豆の栽培から焙煎、製品化まで一貫して手掛けていますが、最後の「抽出」工程は、これまではお客様ご自身にお任せするしかありませんでした。しかし、挽いたコーヒーを置いておくとすぐに酸化してしまうなど、保存状態によっても味は大きく変わってしまいます。
そこで、いつでも新鮮で美味しいコーヒーを安定して淹れられるように、一杯分ずつ密封されたカプセル式を採用しました。挽きたての豆をすぐにカプセルに充填することで、製造してから13ヵ月、新鮮な香りと味わいを保つことができます。
――コーヒー専門メーカーであるUCCがコーヒーマシンを開発する強みは何でしょうか?
小牧さん:コーヒー豆の栽培から関わり、豆の特性を知り尽くしているからこそ、その豆の魅力を最大限に引き出す抽出ができるマシンを設計できる点です。抽出工程だけでなく「この一杯を最高の状態で飲んでいただきたい」というゴールから逆算して、豆の選定、焙煎、ブレンド、そして抽出方法まで、全てを一貫して設計できるのが弊社の最大の強みだと考えています。
――DRIP POD YOUBIは、どのような方に使ってほしいですか?
小牧さん:美味しいものが好きなすべての方に使っていただきたいですね。コーヒーは好きだけど詳しいことは分からないという方、普段お菓子と一緒にコーヒーを楽しまれている方、そしてもちろん、こだわり派のコーヒー愛好家の方まで。手軽に本格的な美味しさを楽しめるので、日々の生活に美味しいものを取り入れて楽しんでいらっしゃる方にぜひおすすめしたいです。
――特におすすめの利用シーンがあれば教えてください。
小牧さん:一番のおすすめは、ダイニングテーブルの真ん中に置いて、朝食や食後の団らんの時間に使っていただくことです。開発メンバーには「家族やお客様にコーヒーを淹れる際、淹れる人がキッチンにこもりきりにならず、みんなの輪の中で一緒に楽しめるようにしたい」という想いがありました。
YOUBIが、人が集まる場所の中心となり、コミュニケーションを生み出すきっかけになれば嬉しいです。カプセルを選ぶ時間も、抽出される様子を眺める時間も、きっと楽しいひとときになるはずです。初回購入時には15種類のカプセルがセットになったテイスティングキットもお付けしているので、みんなで「どれにする?」と話しながら選ぶのもおすすめです。
まとめ
手軽さと本格的な味わい、そして空間を豊かにするデザイン性を兼ね備えたDRIP POD YOUBIが、日々のウェルビーイングを高めてくれそうですね。