仕事に趣味、恋愛にお金…頑張り続けるかぎり、私たちの悩みは尽きません。でも、モヤモヤしたままじゃウェルビーイングな暮らしは営めない!仲間と良い関係を持つことや、悩みを周囲に話すこと、社会とのつながりを持つことが良いことは分かりつつも、うまくやるのは難しい…
そんな悩める皆さんのお悩みを、Xのフォロワー数138万人超え、歌舞伎町1クセの強いゲイバー店員カマたくが、バッサバッサと斬っていきます。時に優しく、時に厳しいアドバイスでウェルビーイングな暮らしに一歩近づけること間違いなし。毎週更新でお届けします。
本日のお悩み
『私の息子は21歳、高校一年生で不登校になり高校は退学、そこから引きこもりになりました。好きな時に起きて、ゲームをし、そして16時間くらい寝る毎日です。友達はおらず、知力・体力・コミュ力、どれもほとんどありません…このまま放っておいたら、取り返しのつかないことになるんじゃないかと焦っています。どうしたら息子が働く気になってくれるのでしょうか。』
(60代女性/自営業)
ーー親御さんという立ち位置も難しいですよね…
なにしろ自分のことじゃないからね。親と子とはいえ他人は他人だから。これまでそういうことについて話し合ったことがあるのかな。今は、在宅とかでもお仕事っていくらでもあるし、ゲームやってるんならそれを使ってお金を稼ぐこともできる世の中だからね。
ーー確かに、働き方はだいぶ多様になっていますもんね。選択肢は結構あるのかも。
ゲームといえば、私が一緒にゲーム配信やってる子も引きこもりなのね。家からはほぼ出なくて、お母さんが養ってくれてるって感じなんだけど。
その子を見ていても思うんだけど、何かのきっかけさえあれば、外に出たり何かをしようと思えるんだと思うんだよね。まずは、外に出なくてもいいから、働いてお金を得るという流れを作ることが大事というか。
ーー何かのきっかけ…そうですよね。カマたくさんはどういう流れでその形と配信をすることになったんですか?
彼とはもともと中学時代からの友人なのよ。ゲームも上手いし、普通に人と喋る能力もある。人の気持ちも考えられる。だから、その子を部屋から引っ張り出して、色々改造して、その子の部屋をゲーム部屋にして一緒に配信を始めたの。
でも、その子のすごいところが「ゲームの大会に出る?」って話になったときに、「今はその体力がないから」って自分から家を出て散歩を始めたの。体力をつけるためにね。
あとは、これが終わったら次は何のゲームの配信をするって自分で考えたり、もっと機材はこうした方がいいって自分で勉強を始めたり。ただゲームをするだけの生活から抜け出したわけ。何でもいいから、小さなきっかけがあれば人って意外と変わると思うのよね。
ーーすごい。こういう状況から変化していく過程って、意外と小さな変化の積み重ねのような気がしますよね。
親がきっかけを与えるって意外と難しかったりするのよね。きっかけを与えるのは親じゃないかもしれないけど、まだ若いんだし、自分から動き出す可能性はいくらでもあると思う。
ーー親御さんだから難しいということもありますよね。
あとはやっぱり、引きこもってしまう子って感受性が強かったりするからさ。察知能力が高いというか。だからやっぱり、親が自分のこと疎ましく思ってたりしたら、言わないけど勘づいちゃうもんなんじゃないかな。
引きこもるようになった理由がきっとあるはずだから、そこに寄り添ってあげる、あとはどんな状況でも息子さんを信頼してあげるっていう姿勢が大事なんじゃない?
ーー信頼されているっていう自己肯定感って結構大切ですよね。一歩踏みだす原動力にもなりえますし…今週も、難しいお悩みでしたが、ありがとうございました!
カマたく’s アドバイス
親と子とはいえ他人は他人だから、その子を変えてあげることはできないのよね。まずは、外に出なくてもいいから、働いてお金を得るという流れを作ることが大事だと思うわ。そのためのきっかけは、自分が探してくるかもしれないし、偶発的に周りの人に与えられるものかもしれない。何で引きこもるようになってしまったのか、そこに寄り添ってあげつつ、息子さんのことを信じて待ってあげてもいいんじゃないかしら?
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カマたく:
1988年12月17日生まれ。福島県出身。ソーシャルメディアインフルエンサー。2017年〜新宿・歌舞伎町のゲイバー「CRAZE」にて店員として従事、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員として、本格的にX(旧Twitter)への投稿を開始。SNSでのショート動画や自身のYouTube『3人勘女@カマたく』での歯に衣着せぬ物言いが人気を集めている。2020年に『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』(KADOKAWA)、2021年に『お前のために生きてないから大丈夫です カマたくの人生ざっくり相談室』(KADOKAWA)を出版。2024年2月17日には、最新の著書『お前は私じゃないし、私はお前じゃない~悩みが0になる人間関係術』(大和書房)を出版している。
取材・執筆/和田愛理