心身ともに、毎日を元気と幸せいっぱいに過ごしたいあなたへ送る、「私も家族もごきげんに生きる。『メンタル回復レシピ』」。第4回は、食事とウェルビーイングの関係について考えます。
著書『メンタル回復ごはん 家族とわたしの「しんどい」を救う』や日々の発信の中でも、「体はもちろん、メンタル面も日々のごはんで整えられる」と繰り返し語ってきたごんだゆみさん。日々さまざまな刺激やストレスを受けてしまう現代人が、体と心を思いやるためにまずできることは何か、ごんださんが教えてくれました。
4回にわたって連載したコラムも、今回で最終回。ご紹介するレシピも、ぜひご家庭で作ってみてくださいね!
ごんだゆみ:
1989年生まれ。ヨガインストラクター、食育インフルエンサーとして活動。21歳でプロサッカー選手・権田修一と結婚し、食と栄養について学ぶようになる。2024年4月、著書『メンタル回復ごはん 家族とわたしの「しんどい」を救う』(主婦の友社)を出版。小学6年生の息子を育てる一児の母でもある。
献立を考えることは、体を思い自分と向き合うこと
私にとって、毎日の献立を考える時間は、体を思い自分と向き合う時間。とはいっても、それほど肩肘張っているわけではありません。使用する食材の基本バランスは固定で、豚肉・鶏肉を中心に、たまにレバーやお魚を取り入れる。定期的に我が家の定番メニューに頼ったり、組み合わせを変えてみたりしながら、いろいろな食材を満遍なく使用することを意識して、時間をかけずにメニューを組み立てています。
「つねに体の機微に意識を傾けているのでは?」ともよく聞かれるのですが、そんなこともないんです。毎日しっかり栄養を吸収すれば自然と体が整ってくるので、そもそも不調が生じにくくなる。心身ともに安定すれば、仕事もプライベートもあらゆることに全力を傾けやすくなるんです。
難しく考えずに、ある程度の枠組みを作ってそれをコツコツと。その積み重ねが、心地よい暮らしを作ってくれるんじゃないかな。
平日頑張ったご褒美を週末に。たまにはご褒美でメリハリを
毎日頑張り続けなくてもいいと思います。我が家も、週末は「チートデイ」と称して、食べたいものを思いっきり食べるようにしているんです。平日はおうちごはん、週末になったら外食でピザやスパゲティなどを思いっきり頼る!帰りにはコンビニに寄り、グミやアイスを買って帰ります。
アスリートであっても、会社勤めの方であっても、何事もメリハリがないと集中力が切れてしまうし、勝てる人にはなれないと思っています。たまにはご褒美を。それがいいアクセントにもなるし、我慢しすぎのストレスも溜め込まないコツかな。
変化は成長の証。栄養たっぷりの食事で、自分を満たして幸せに
人って、本当に毎日よく頑張っていますよね。仕事に家事・育児、やるべきことがたくさんある中で、ついつい人の目線を気にして無理をしすぎてしまったり……。優しいほど自分を押し殺してしまうのかなと思うんですけど、その優しさをぜひご自身にも向けてほしいなと思います。美味しいものをたくさん食べて、適度に体を動かして、たっぷり眠って。ちょっとした時間に、好きなことをして時間を過ごすのもいいですよね。
自分を愛して、きちんと自分を満たしてあげられれば、多少のことは気にならなくなります。心無い言葉も間に受けずに、ある程度は跳ね返せるようになるんです。矢印が外じゃなく、自分に向いているから。
体と心は、日々の食事で出来上がっています。体を栄養素で満たしてあげることで、脳の働きも安定するし、心穏やかに過ごすことができるんです。まずはタンパク質、そして生野菜に炭水化物、腸活メニューでお腹を整えて。何か一つ、できるところから始めてみてほしいです。ちょっとしたチャレンジで体と心に変化が感じられたら、きっとそれが喜びになって継続するきっかけになると思います。変化は、成長と同じです。必要なものを取り入れて、不要なものは軽やかに手放しながら、ご自身の変化に幸せを感じてもらえたらと思います。
ホタテのカルパッチョ
薬膳学的にも疲労回復を高めるといわれているホタテ。工程も少なくてあっという間に出来上がり。レモンでさっぱり仕上げれば、栄養満点で暑い日にも食べやすい副菜が食卓の仲間入りです!
【材料(2人前)】
・刺身用ホタテ 6〜8個
・海塩 適宜
・レモン汁 適宜
・オリーブオイル 大さじ1
・黒こしょう 少々
・ミントやイタリアンパセリ(お好みで)
【作り方】
1. ホタテは半分の厚さにスライスする。
2. 1.に塩・レモン汁・オリーブオイルをかける。
3. お好みで黒こしょうやミント、イタリアンパセリを散らして完成!