気持ちが揺れ動く毎日の中で、落ち込んだりイライラしたりする瞬間は誰にでもありますよね。そんな時こそ、自分らしく前向きに生きるためのヒントがあるのかもしれません。vol.3では、いつも明るい印象のpecoさんに、感情との向き合い方や気持ちを切り替えるための習慣についてじっくりお話を伺います。
感情を否定せず、自分らしく切り替える
―― イライラしたり落ち込んだりしたとき、何か切り替える方法はありますか?
peco:私はまず悲しみを怒りに変えるんです。だからあんまり落ち込むことはなくて、最後に落ち込んだのはいつだろうって感じなんですね。落ち込むより腹立つになって。
例えば、「なんでこんなに私怒ってるんだろう?」とかも絶対に思わなくて、「そりゃ腹立つよ。だって私にこんなことが起きたんだもん」とか、泣いていても「こんなことで泣いてちゃだめだな」とは思わず、「そりゃ泣きますよ。だってこんなこと起きたんだもん」と、自分の感情を絶対に否定しません。
私はすごく明るくて、常にハッピーという風に思っていただくことが多いんですが、全然そんなことはありません。なんでそう思ってもらえるかと思ったら、自分の感情を一切否定しないので、多分ポジティブなんだと思うんです。自分はダメだな、泣いてばかりとかは絶対に思いません。自分の心の中に嫌な気持ちだったり、ネガティブな思いが芽生えるのは、何も不思議なことじゃないと思っているんです。でもそれを本当に口に出して相手に届けるかといったら、それはもう別の話ですけど。だからこそ、自分を否定しないところが多分ポジティブってことなんだろうなと思います。
―― 何か習慣的に切り替える方法などありますか?
peco:ソファの上で何もしないですね。それとか、友達とかにめっちゃ愚痴を聞いてもらうことですね。
―― 夜から仕事をするとかはあまりないですか?
peco:追い詰められたらやります。本当にギリギリにならないとやらないです。だからギリギリまで自分をリラックスさせて溜めとくんですね。で、その溜められたパワーで最後ギュンって頑張るイメージです。
一番仕事がはかどるのは、移動の時間ですね。お家にいてソファに座っちゃうともう無理なので、移動時間とかお昼の時間にやってしまうんです。だから極力、家のリビングではリラックスするようにしています。
心と体に正直に、自分の好きなものを大事に
―― ストレッチや食べ物など、気を付けていることはありますか?
peco:自分が食べたいものを食べるのが一番だと思います。SNSとか見ていても、この食べ物が悪いとか、体にいいとか出てくるじゃないですか。きっと素直な方は、「じゃあこれをいっぱい食べなきゃ」とか「これ好きだったけどあんまり良くないんだ、ちょっとやめとこう」とか思う方もいると思うんですけど。
そんなことをしていたら健康にはなるかもしれないけど、心の健康が心配になっちゃいます。体の健康って心の健康と絶対つながっていると思うんです。もちろん極端な偏りは良くないですけど、自分の一番好きなものを摂ることが心と体にいいんじゃないかなって思います。
―― スタイル維持とか気を付けていらっしゃるんじゃないかなと思っていたのですが。
peco:気を付けてないです。何にもしてないです(笑)。
取材を終えて
インタビューを通じて、pecoさんの“そのままを肯定する強さ”に触れました。息子さんの成長に寄り添いながら、初めて向き合う感情に悩み、考え続けた一年だったという言葉には、母としてのまっすぐな想いが感じられます。また、小さな幸せを素直に喜び、自分の感情を否定しないことで前向きさを保つ姿勢は、心のしなやかさそのものだと思いました。さらに来年はフラダンスに挑戦したいという、新しい楽しみを大切にする姿も印象的です。多くの人にエネルギーを届けてくれるpecoさんのように、年齢にとらわれず、自分らしさのまま進むことを少し意識してやってみるのもいいですね。
プロフィール
pecoさん
原宿系ファッションのカリスマ読者モデルとして人気を集め、多数の雑誌やテレビに出演。ryuchell(りゅうちぇる)と結婚し2018年7月に第1子の男児を出産。育児に奮闘する傍ら、自身のブランドである「Tostalgic Clothing」のディレクターを務めている。