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\東洋医学に学ぶ/ エネルギーを高め、未病に向き合う。自然の摂理に従い心と体を整える方法

東洋医学だけでなく西洋医学にも精通し、東洋医学の考え方を大切にする「東洋一心堂 于 濱(うひん)」先生に体の不調に向き合う方法や、先生ご自身が実践する健康法、いわゆる「養生」についてお伺いしました。
東洋一心堂 于濱 ウェルチルフェスタ

”未病”の原因の多くはストレス

ーー于濱先生の東洋一心堂には、どのようなお悩みを抱えた方が多く来院されますか?

妊活、婦人科疾患、どこに行ってもなかなか改善しない不調にお悩みの方が多いです。
冷え、生理不順、「寝ても疲れが取れない」「なんとなく体が重い」といったいわゆる「未病」の状態にある慢性的な不調の方も多くいらっしゃいます。


ーー来院される方の大半は女性ですか?

8割ほどは女性で、30代後半から60代まで幅広いです。男性も2割ほどいらっしゃいます。不妊、
、婦人科疾患、男女の更年期、突発性難聴、顔面神経麻痺、円形脱毛、自律神経失調症、過敏性大腸炎、不眠など心的要因やストレスが身体に現れたケースが少なくありません。


ーー「未病」の状態になる原因は?

西洋医学は、検査数値や病名をもとに「病気」を捉えることが多いですが、東洋医学は「人をみる」医学です。ここでいう「人をみる」とは症状だけではなく、五臓六腑 気・血・津液・体質・生活習慣・心の状態まで含めて、全体のバランスをみるということです。
男女問わず、ストレスが続くと、体のどこかに不調が出やすくなります。東洋医学では、ストレスによって気の巡りが滞る「気滞」が起こり、それが続くことで血の巡りや水分代謝にも影響すると考えられています。病気としてはっきり現れる前に、未病のうちにケアすることが大切です。

施術の特徴と、東洋医学を取り入れた強み

ーー来院された方に対してどんな施術をされていますか?

当院は鍼灸院と漢方薬局を併設しており、中医学の考え方も取り入れた東洋医学のもとに鍼・お灸・漢方・かっさ・カッピング・よもぎ蒸しなどを組み合わせた施術を行なっています。

同じ症状であっても、原因や体質は人によって違います。そのため、体質や今の状態を見極めながら、一人ひとりにあった形で整えていくことを大切にしています。
ーー中国の鍼治療と日本の鍼治療の違いは?

日本では、国家資格を持つ鍼灸師が鍼灸を行います。一方、中国では、東洋医学を専門に学んだ中医師が、弁正論治(体質や自覚症状を詳しく分析して病態の本質を見極める「弁証」と、その結果に基づいて最適な漢方薬や鍼灸などの治療方針を決定する「論治」)という考え方に基づいて、漢方や鍼灸、生活養生を総合的に組み立てます。

東洋医学では、脈や舌、体質、症状の出方、生活習慣などを総合的に見て、身体のバランスでどこが崩れているのかを考えます。東洋一心堂では、そうした東洋医学の考え方を活かし、身体の内側から原因に向き合い、予防と体質改善につながるケアを大切にしています。

特に、検査では大きな異常が見つからないものの、冷え、疲労、めまい、不眠、胃腸の不調などが続く方に対して、東洋医学の視点は役に立つことがあります。症状だけを抑えるのではなく、なぜその不調が起きているのかを考え、未病に向き合う身体づくりをサポートしています。
東洋一心堂 于濱 ウェルチルフェスタ

”冷え”は万病の大敵

ーー健康な体を手に入れるために、気をつけるべきことはなんでしょうか?

まず、冷えに気をつけてください。昔は「冷えは女性の大敵」とよく言われましたが、私は冷えは女性・男性問わず万病の大敵だと考えています。
東洋医学では、冷えは気血の巡りや水分代謝に影響すると考えられています。冷たい飲み物や氷を日常的に取りすぎると、胃腸の働きが弱まり、身体の内側から冷えやすくなります。白湯や常温の飲み物をお勧めします。

また、来日して驚いたのは、薄着の方が多いことです。冬に足首やお腹を冷やすと下半身の冷えに繋がりやすくなります。東洋医学では足首の内側にある「三陰交」といった婦人科系の臓器や冷えに関係するとされる大切な「経穴=ツボ」があります。足首やお腹は、できるだけ冷やさないようにしてください。
東洋一心堂 于濱 ウェルチルフェスタ

むくみがある人は「脾胃」と水分代謝を整える

ーーむくみが気になる場合、どの臓腑をケアすればいいですか?

むくみで悩む方は多いです。東洋医学では、むくみは単に水分を取りすぎたから起こるものではなく、体の中で水分を巡らせる力や、余分な水分を排出する力が弱まっている状態と考えます。

特に大切なのが、脾胃の働きです。東洋医学でいう「脾」は、西洋医学の脾臓そのものではなく、消化吸収を助け、気血を生み出し、水分代謝を整える働きと関係します。この脾胃の働きが弱ると、身体に余分な水分がたまりやすくなり、むくみや重だるさにつながることがあります。

下半身に肉がつきやすい、むくみ安い、疲れやすい、胃腸が弱いという方は脾胃を整えることが大切です。
東洋一心堂 于濱 ウェルチルフェスタ
ーー「むくみ」を予防するためには?

年中、温かいものや常温のものを飲むように心がけてください。私自身も白湯を持ち歩き、体を冷やさないようにしています。

また「食べないダイエット」は、痩せるどころか、かえって太りやすい体質につながることがあります。東洋医学では、無理な食事制限をすると、消化吸収を担う「脾胃」、つまり胃腸の働きが弱り、体に必要なエネルギーや血を作る力が落ちると考えます。極端に食事を抜くのではなく、バランスの良い食事を心がけてください。

それから、日本人は睡眠時間が圧倒的に短いと感じています。睡眠時間が短いと代謝が悪くなり、
自律神経やホルモンバランスにも影響が出やすくなります。東洋医学では睡眠は五臓六腑を休ませ、気血を養う大切な時間です。できればしっかり7時間は睡眠時間をとってほしいですね。

例えば、夜10時から深夜2時頃までにしっかり休むことが、身体の回復を助けると考えられています。特に東洋医学では、肝は血を蔵し、気の巡りを調整する働きに関係すると考えられていますので、睡眠は肝の働きを整える上でも大切です。

一度試してほしいのですが、しっかり寝た日の朝と夜では体重が変わることがあります。また、ちゃんと睡眠をとった日の朝は、身体が軽く感じたり、むくみが取れたりすることもあります。

そして塩分の摂りすぎに気をつけ、適度な運動を心がけることも大切です。

東洋医学でいう「気」、つまりエネルギーを生み出す力に関係する脾胃がが弱っている方は、疲れやすく、運動が苦手な傾向があります。ただし、無理に激しい運動をする必要はありません。まずは散歩や軽いストレッチなど、少しずつ体を動かし、気血の巡りをよくすることが大切です。

自然の摂理に従った生活が「養生」につながる

東洋一心堂 于濱 ウェルチルフェスタ
ーー于濱先生が提唱する「養生」とは?

特別なことではありません。日々の生活の中で自然の摂理に従って、心と身体のバランスを整えることです。
東洋医学には「心身一如」という考え方があります。心と身体は一つで、切り離せないものです。心の緊張が続けば身体も緊張しますし、身体が冷えたり疲れたりすれば、心にも影響します。

ーー具体的には?

旬のもの、色鮮やかな野菜を食べることです。冬は大根や白菜などを温かく調理し野菜で体を温めます。夏はきゅうり、茄子、トマトで余分な熱を取り、秋は梨や柿などで乾燥しやすい肺を潤すと考えます。

病気になってから、日々の食事、睡眠、運動、心の整え方を見直すのではなく、病気になる前に予防することが養生だと思っています。
ーー先生ご自身が心と体のために実践していること?

私は、自然に触れることを大切にしています。山登りをしたり、海に入り、年に1回はクジラと泳ぐフリーダイビングをしたり、公園や大自然の中で花や緑を見たりします。

また、就寝前や朝に瞑想をし、朝は30分ほど身体を動かします。黒いものは腎を養うと考えられているので、朝に黒豆を食べることもあります。自分自身の身体の状態を見ながら、必要に応じて顔や身体に鍼をすることもあります。
ーー「楽しい」と感じる時はどんなことをしている時ですか?

患者さんと対話し、その方の症状がよくなり、お役に立てたと感じる瞬間です。施術後、皆さんのお顔が明るくなり、目がぱっと開いて、表情までやわらかくなることがあります。気の巡りが整うと、心も開いて、その方本来の輝きが表に出てくるように感じます。その変化を見る時が、私にとって一番うれしく、楽しい時間です。
そして、毎日「今日も頑張った!」と自分を認めることも大切にしています。たとえば、「今日も私が一番可愛い」「今日も綺麗」と、自分を褒める言葉をかけてあげることも、心を整えるうえで大切です。ただし、私の健康法をそのまま真似してくださいということではありません。大切なのは、ご自身の心と体に耳を傾け、今の自分に何が足りていないのかを知ることです。  

溜めずに巡らせる。ストレスフリーな考え方

ーー読者の方にアドバイスをお願いします。

我慢を続けたり、周りの目を気にしすぎたりすると、それが「肝」に影響すると東洋医学では考えられています。肝は、気の巡りや感情の調整と関係の深い臓腑です。

自分から湧き出る感情に蓋をする。つまり我慢を繰り返すと、気の巡りが滞る気滞が起こりやすくなります。そして気滞が長く続くと血の巡りにも影響し、瘀血(おけつ)につながることがあります。

東洋医学では、こうした状態が続くことで、生理痛、PMS、頭痛、冷え、肩こり、婦人科系の不調などにつながると考えられています。

「心身一如」です。心の緊張、つまりストレスが続くと、気の巡りが滞り、身体も緊張し、さまざまな不調が現れます。

ストレスを感じたら、まず深呼吸をしてください。お腹を時計回りに優しくさすることも良いです。
手を擦って温めて、腰に当てて見るものお勧めです。腰は東洋医学でいう「腎」と関係が深い場所です。
また、話すこともストレスを軽くする方法の一つです。つらい時は一人で抱え込まず、信頼できるお友達に話したり、自然の中で深呼吸をしたり、大自然にそっと気持ちを預ける時間を持つことも大切です。それでもどうしてもしんどい時は、専門家に相談することも必要です。
東洋一心堂 于濱 ウェルチルフェスタ
于 濱(うひん)院長 プロフィール
先祖代々続く中国伝統医学の家系に生まれ、幼少期より「養生」の知恵に触れて育つ。
中国の中医薬大学および附属病院にて研鑽を積み、鍼灸や中国伝統医学を学ぶ。さらに天津医科大学にて西洋医学を学び、インドではアーユルヴェーダも履修。

東洋医学・西洋医学・アーユルヴェーダの知見を活かし、体質改善と養生の専門家として、大阪・梅田の大阪・梅田で開業。これまで多くの方の心身の不調に向かってきた。
取材を終えて

トップクラスの大学で中医学を学び、中国と日本で長年臨床経験を積み、日本人の身体に合うように独自に研究・実践されてきた于濱先生。彼女から溢れ出る「養生」の考え方や実践方法には、驚きや発見がたくさんあり、もっと詳しくお話を聞いてみたいと思ったほど。

「自分のことを自分で愛してあげないと、人も大切にできないと思うんです」と笑顔でお話しくださる于濱先生。長年、体の不調を訴える方々に寄り添ってきたからこそ「心を健やかにすること」がいかに大切なのかを教えてくださいました。

肌艶がとても良く、エネルギーに満ち溢れている于濱先生とお話ししているとこちらも自然と元気になりました!体に不調を抱えている方はもちろん、人生100年時代を迎える今、元気に長生きしたいと思う方はぜひ、東洋一心堂に行ってみては?
東洋一心堂 鍼灸院
大阪府大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第三ビル2階18-2号
完全予約制:予約は電話かウェブから。
電話:06-6147-6388
<平日10〜19時/土日祝10〜19時>

東洋一心堂 鍼灸院 公式ホームページ 

東洋一心堂 漢方薬局
大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第三ビル1階40号
電話:06-6476-8838

【 営業時間 】
​土日祝日含む全日 10:00~13:00 14:00~19:00
【最終受付】
初回相談:18:00
​再相談 :18:30

東洋一心堂 漢方薬局公式ホームページ
まとめ
・“人=五臓六腑”を診る。一人ひとりに合わせたオーダーメイドの施術やケア
・ストレスが「未病」につながることも。日本人女性に多い「冷え」や「むくみ」への向き合い方
・特別なことは不要、自然の流れに沿った暮らしが心と身体を整える
・日常の中で「自然」を感じることが、ココロと身体を整えるヒントに