【登壇者プロフィール】
黒谷 友香さん
女優
大阪府出身。19歳で映画「BOXER JOE」で⼥優デビュー以来100本以上の映画・ドラマに出演。20代前半から千葉と東京の⼆拠点⽣活をスタート。現在まで25年以上続けている。
丸毛 聡さん
医師
医学研究所 北野病院 院⻑補、呼吸器内科主任部⻑・感染症科部⻑・感染制御対策室 室⻑。COPD・喘息・感染制御を専⾨とし診療・研究を続ける傍ら、2021年6⽉からコロナ後遺症外来をスタート。
女優・黒谷友香さんの“ウェルチル”は東京と千葉の“二拠点生活”
山吹色でさりげなくエッジの効いたファッションで登場した黒谷友香さん。艶やかな黒髪で、ナチュラルな魅力にあふれています。
大阪出身ということで、笑顔で『ただいま〜』と手を振る姿もチャーミング。
テレビや映画で活躍する黒谷さんですが、現在は、東京と千葉の二拠点で生活をしています。きっかけを伺うと、
『デビューして間もないころ、千葉県の自然豊かな地域に行って、すごく感動したんです。こうした環境で過ごす時間を持ちたいと思ってログハウスを購入しました』。
千葉の魅力を問われると、『緑が多くて空気がとにかく美味しい!田んぼや畑が広がっていて深呼吸すると「ああ、来たなあ!」ってリラックスします』。
滞在中は、地元で採れた野菜や魚を食べることもあるとか。ご自身でも畑をやっていて、『最近は“ロマネスコ”という面白い形の野菜を植えたので収穫が楽しみ! 夏に日差しの中で畑仕事を頑張り、秋は収穫して美味しくいただくのが何よりのご褒美です』とにっこり。
『東京で仕事をしていると不規則になりがち。でも、千葉でゆったりと自然と共存する時間があるから、こうして元気に皆様の前に立てているんでしょうね』とキラキラとした笑顔で話してくれました。
女性は感染症に罹りやすい!? コロナをはじめとする感染症について学び直し
黒谷さんの二拠点生活の話から、次第に、冬に気になる感染症の話題へ。
そこで登場したのが、感染症研究に携わる医師の丸毛聡先生。ここからは、感染症対策について伺います。
『今年は11月末ですでにインフルエンザが警戒レベル。マイコプラズマ肺炎も心配です。実は、マイコプラズマ肺炎は女性の方が男性の2倍かかりやすいんですよ』との発言に、黒谷さんも驚きの様子。
さらに気になるのがコロナです。『国立感染症研究所による動向調査では一見患者数は減っているように見えますが、コロナの入院患者数は横ばいです。でもアフターコロナになってからは、コロナの疑いがあっても医療機関を受診しない方や、検査しない医療機関もあり、報告者数が減っているんです』と丸毛先生。
続けて、『下水に含まれるコロナウイルスの量はコロナ禍の時と大きく変わっていない』と衝撃のデータも。
つまり、“隠れコロナ感染者”はとても多いということです。
黒谷さんが『やっぱり、コロナの方が怖いのでは?』と尋ねると、丸毛先生は『入院患者もI C U(集中治療室)にいる患者数もコロナの方が多いです。昨年の死亡者数は、コロナが3万5,800人、インフルエンザが2,000人ほど。コロナは昨年の死因の8位でもあり、まだまだ怖いウイルスです』と語られました。
また、女性はコロナにかかりやすい傾向があるとのこと。『ウイルスは細胞にくっつくのですが、その接着因子は女性ホルモンなんです』。これには黒谷さんも思わず『嫌ですね〜』。
現在はオミクロン株で弱毒化は進んでいますが、油断禁物です。『副作用がない方は、やはりワクチンを受けた方が罹患率は下がります』。
コロナの後遺症についても教えていただきました。『症状は多彩ですが、代表的なのが全身倦怠感です。息切れや動悸のほか、ブレインフォグと呼ばれる思考力低下もあります。後遺症外来に来られるのも女性が多いです』。
不安そうな客席に向けて、『後遺症は時間と共に良くなりますから安心してください。今は抗ウイルスの薬があり、後遺症も抑制してくれます』。
しかし、『手洗い、うがい、マスクの基本的な対策は忘れずに!』とのことです。
究極の対策は、空気感染を防ぐ空気清浄器、そして笑うこと!
丸毛先生にさらにお話を伺うと、コロナはインフルエンザなどに比べ、感染経路が少し厄介だとのことです。
『飛沫や接触だけでなく、同じ空間を共有するだけで感染する“空気感染”も問題です』。特にエアコンをつけて閉め切ることが多い夏と冬は要注意です。
黒谷さんも、『自分の力ではどうもできないですよね…』とポツリ。
『コロナ禍では三密回避が叫ばれましたが、アクリル板で遮られるのはもう嫌ですよね。そこで、私が勤める北野病院では、4人部屋の全てに高性能の空気清浄機を入れました』。
紹介されたのが「Airdog」です。シリコンバレーで新開発された特殊なフィルターがウイルスを99.9%除去するといいます。
Airdogの導入前は4人部屋の一人がコロナに罹患した場合、他の人に感染することが多かったそうですが、導入してからは約半数に減ったといいます。
『空間を守る=大切な人を守ることです』と丸毛先生。
もちろん内側からの対策も大切。『腸内細菌を整えるとかかりにくいされていますから、ヨーグルトなどはいいですね』と。
そして『突然やってくる感染症を対策するには、免疫力を高めることが大事。秘訣は「楽しく生きる」ことです。たくさん笑うと自然免疫が上がりますよ』と“ウェルチル”的アドバイスが飛び出しました。
黒谷さんも、『ワッハッハで免疫上がりそう! 私も笑って免疫力上げます!』。
最後に丸毛先生が『環境をきれいにして、楽しく生きることが感染症対策につながります。それでもかかってしまったら、信頼できる医療機関を受診してくださいね』と呼びかけました。
気温が下がり、体調もダウンしやすい季節。つい対策を怠りがちですが、冬を元気に乗り切るためにも、感染症について今一度向き合い直して考えてみてはいかがですか?