仕事に、趣味、恋愛にお金…頑張り続けるかぎり、私たちの悩みは尽きません。でも、モヤモヤしたままじゃウェルビーイングな暮らしは営めない!仲間と良い関係を持つことや悩みを周囲に話すこと、社会とのつながりを持つことが良いことは分かりつつも、うまくやるのは難しい…
そんな悩める皆さんのお悩みを、Xのフォロワー数138万人超え、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員カマたくさんが、バッサバッサと斬っていきます。時に優しく、時に厳しいアドバイスでウェルビーイングな暮らしに一歩近づけること間違いなし。毎週更新でお届けします。
本日のお悩み
「私は6月にステージ4の癌と診断されました。母が、父に”一応アンタの父親やから”と私の話をしたところ、頻繁に”会いたい”、”電話したい”と父から私に連絡が来るようになりました。正直、私は会いたくないし、電話もしたくありません。今さら会って話すことも電話で話すこともないからです。 今では連絡先を教えたことも後悔しています。 私も母も、もう父とは連絡を取りたくありません。どうすれば穏便に連絡を取り合わずに済むでしょうか?」
(20代女性・会社員)
ーー関係が深い分だけ、家族の問題は難しいですよね。
なるほどね…お母さんも連絡を取りたくないと思っているんだったら、普通に取らなきゃいいじゃん。
ーー「穏便に」連絡を取らない、というところが大切なんじゃないですかね。
穏便を前提に…なんかそういう人多いよね。良くも悪くも日本人らしいっていうか…私だったら取りたくないんだったら「取らない」ってはっきり言うかな。理由はどうなのか分からないけど、ちゃんと「会ってみて思ったんだけど、私はあまり会いたくない。だからもう、今後は連絡取りたくないです」って普通に言えばいいだけの話ですよ。
ーー会ってみて思ったんだけど、ってはっきり伝えるのは大切かもしれないですね。
思ったことはそのまま、ちゃんと伝えたほうがいい。大体ね、何かをやるためには、何かを捨てないと絶対に手に入らないと思うんですよ、人間って。だから、何かを捨てないとって私は思っちゃう。この場合で言うと穏便にっていうところだよね。なんか欲張りなんだよね、みんな。全部欲しいから全部中途半端になって、ずっと悩むみたいな意味わかんないことになっちゃうんですよ。
ーーどちらも取りたくなっちゃう気持ちもわかる気もしますが…何かを捨てるってすごく大変なことですよね。
しかも、相談者さんの場合、詳しくは分からないけれど、もしかしたらあまり時間がないかもしれないってことじゃない。どのぐらい時間があるのかは分からないけど、もう自己中で行こうよって思っちゃいますけどね。
関係を続けていきたいのであれば、穏便にっていうのもまだわかるんだけど。関係を続けないのであれば、穏便に済ます必要もない。例えば、第三者のおじいちゃんおばあちゃんとかが口を出してくるとかだったら、私とあなたの立場ではまた関係が違うよねっていうところを伝えるしかないんだよね。穏やかに済ませるっていうのも、時間をかければできると思うよ、時間をかければ。でも時間はかかるよねっていう話で。
ーーその時間をかけるだけの意味があるのかっていうところもありますしね。
早い方が良くない?どうせ切りたいと思ってんだからさ。そんなにはっきり決まってるんだったら、大体考えも変わらないだろうし。
ーー早い方がいいっていうのはその通りかもしれないです。今回は、「何かを捨てる」大切さがウェルビーイングのキーポイントな気がしました。ありがとうございます!
カマたく’s アドバイス
「穏便に済ませたい」「父との関係も切りたい」どちらも欲しいっていうのは少し欲張りね。人間って大体、何かを叶えたいときには何かを犠牲にしなければならないものよ。どんな状況であろうと、人間の時間は限られているのだから、自分の時間はもっと自己中に使っていいと思うわ。その人に時間を割きたいのかどうか、今一度自分の心に聞いてみて。その答えが決まっているのであれば、自ずとどうしたらいいかは見えてくるんじゃないかしら?
「歌舞伎町一クセの強いゲイバー店員」カマたくが皆さまのお悩みに答えます!
毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、ウェルチルの記事内で公開いたします。
公開時には匿名とさせていただきますので、普段なかなか相談しづらいけど誰かに聞いてほしい…そんなお悩みがある方はぜひ下記のフォームからご回答ください!
応募はこちら!
カマたく:
1988年12月17日生まれ。福島県出身。ソーシャルメディアインフルエンサー。2017年〜新宿・歌舞伎町のゲイバー「CRAZE」にて店員として従事、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員として、本格的にX(旧Twitter)への投稿を開始。SNSでのショート動画や自身のYouTube『3人勘女@カマたく』での歯に衣着せぬ物言いが人気を集めている。2020年に『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』(KADOKAWA)、2021年に『お前のために生きてないから大丈夫です カマたくの人生ざっくり相談室』(KADOKAWA)を出版。2024年2月17日には、最新の著書『お前は私じゃないし、私はお前じゃない~悩みが0になる人間関係術』(大和書房)を出版している。
取材・執筆/和田愛理