仕事に趣味、恋愛にお金…頑張り続けるかぎり、私たちの悩みは尽きません。でも、モヤモヤしたままじゃウェルビーイングな暮らしは営めない!仲間と良い関係を持つことや悩みを周囲に話すこと、社会とのつながりを持つことが良いことは分かりつつも、うまくやるのは難しい…
そんな悩める皆さんのお悩みを、Xのフォロワー数138万人超え、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員カマたくさんが、バッサバッサと斬っていきます。時に優しく、時に厳しいアドバイスでウェルビーイングな暮らしに一歩近づけること間違いなし。毎週更新でお届けします。
本日のお悩み
「接客業に従事しているのですが、心無い言葉を投げられるたびにかなり落ち込みます。自他ともに認めるほどに接客には自信を持っています。接客業は好きだし、落ち込んでばかりもいられないと頑張っていますが、泣きそうになることが多々あるのも事実です。クレーマーの相手をしているときに、なるべく落ち込まず、次に繋げられるような考え方を教えてください」
(40代女性・会社員)
ーーとのことです。
向いてないよ!向いてないからやめた方がいい。私は接客が好きなんです、ってなるんだったらまだ分かるんだけど。感情移入するっていう時点で私は向いてないと思う。経験上、大体みんな自分の身を滅ぼして辞めちゃいます。
ーーなるほど。カマたくさんはクレーム対応することとかありますか?
普通に対応しますよ。そうですよね〜って話聞いて、申し訳ありませんでした〜って普通に謝る。それでも何かまだ言ってくるんなら上を呼びますね。
自分が上だった場合は、私はコテンパンにしますけど(笑)だって、お前のことを誰もここに呼んでいないもん!勝手に来てるだけじゃん。お願いして来てもらってるわけじゃありませんからとか言っちゃうタイプなんだけど。自分が経営者だったらそうですよ。自分がルールですもん。
ーー確かに頼んで来てもらってるわけじゃないですからね…
例えば、自分がその人に何日に来て欲しいって言って、来てくれて、それによって起こるクレームだったら、もう全部言うこと聞くしかないと思うんですよ。
でも私はそういうスタンス嫌いなんで。だから「勝手に来れば〜」っていうスタンスでやってるんですよ。この人の場合は多分雇われている立場ですよね。だから、対応のマニュアルがあると思う。ある程度はそれに従って、それでも理不尽な場合はもう上に任せるしかないんじゃない。
ーー自分が全て対応しようと思わないっていう力の抜き方も、ウェルビーイングのためには大切な気がしますね。
それこそ、上がどう判断するかって結構仕事を続ける上でも大切な判断材料じゃないですか。私は一番最初のバイトの店長が、自分みたいなタイプの人だったので、私もそのスタンスで行っていいんだなっていう感じになってましたね。
スタンスが合わない時は、上司もクレーマーも、もう心に残さない。そういう人もいるよねみたいな感じで解消するしかないですね。
ーー残さないって難しいんですよね…
まあ一度は落ち込むとしても、私はそういうのは良いネタだと認識してるから、「もうめっちゃ変なやつおったわ〜」みたいに話せるな、としか思わないんだよね。
ーー以前もおっしゃってましたが、ネタになるなっていうマインドとても良いですよね。なんか前向きになれるというか。
そうすると、世の中ってもう全部おもしろいんですよ。そのときは、イラっととか落ち込んだりするけど、大体もう5分後ぐらいにはこうやって話したら面白いなっていう方向にシフトしてる。
ーー相談者さんは、泣きそうになることが多々あるのというくらい落ち込んでいるそうですから…
でも、それで向いてるって思う自分がやばいことに気づいた方がいいよ!好きと向いてるは違うよ。好きじゃないから向いてないわけじゃないし。
私は向いてないと思うから、違う職場を探した方がいいんじゃない、と思うけど。自分が好きでやりたいんだったら、絶対にどんな仕事を選んでもしんどい時は絶対に来るから、あなたにとってそのしんどいが今なんじゃないっていう、ただそれだけです。
ーーすごい深いですね。しんどいのはどんな仕事でも来る…
なんかもちろんね、不満も全くない、仕事超楽しい!って人もいると思うんですよ。でもそんなの全員は無理。
好きだからやるとか、稼げるからやるとか別に理由は何でもいいんですけど、どこにベースを置いて仕事をしていくかというか、どうやって生きていくかというか、自分の軸みたいなものは大切にした方がいいと思いますね。
ーーそれがどこにあるのかを自分で気付くのが難しいですよね。
だから、結局好きなら続けるしかないしね。結局、本人次第。
ーーありがとうございます。今回も大変勉強になりました!
カマたく’s アドバイス
クレームなんて、マニュアル通りに対応して、無理なら上に任せる。落ち込むのはわかるけど、後から「こんなヤバいやつがいたの!」ってネタにできるって思ったらちょっとクレーム対応も面白くならない?向いている、好きって思うならその仕事を続けたらいいと思うけど、本当にその仕事は向いているのかしら?もう一度、自分が何を大切にして仕事をしたいのか、どう生きていきたいのか、根本から見つめ直してみるいい機会かもしれないわね。
「歌舞伎町一クセの強いゲイバー店員」カマたくが皆さまのお悩みに答えます!
毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、ウェルチルの記事内で公開いたします。
公開時には匿名とさせていただきますので、普段なかなか相談しづらいけど誰かに聞いてほしい…そんなお悩みがある方はぜひ下記のフォームからご回答ください!
応募はこちら!
カマたく:
1988年12月17日生まれ。福島県出身。ソーシャルメディアインフルエンサー。2017年〜新宿・歌舞伎町のゲイバー「CRAZE」にて店員として従事、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員として、本格的にX(旧Twitter)への投稿を開始。SNSでのショート動画や自身のYouTube『3人勘女@カマたく』での歯に衣着せぬ物言いが人気を集めている。2020年に『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』(KADOKAWA)、2021年に『お前のために生きてないから大丈夫です カマたくの人生ざっくり相談室』(KADOKAWA)を出版。2024年2月17日には、最新の著書『お前は私じゃないし、私はお前じゃない~悩みが0になる人間関係術』(大和書房)を出版している。
取材・執筆/和田愛理