仕事に趣味、恋愛にお金…頑張り続けるかぎり、私たちの悩みは尽きません。でも、モヤモヤしたままじゃウェルビーイングな暮らしは営めない!仲間と良い関係を持つことや悩みを周囲に話すこと、社会とのつながりを持つことが良いことは分かりつつも、うまくやるのは難しい…
そんな悩める皆さんのお悩みを、Xのフォロワー数138万人超え、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員カマたくさんが、バッサバッサと斬っていきます。時に優しく、時に厳しいアドバイスでウェルビーイングな暮らしに一歩近づけること間違いなし。毎週更新でお届けします。
本日のお悩み
「私はこれまで社会に出て働いたことがなく、中学卒業から引きこもりのような生活をしています。今までは、親の仕事先の委託業務をやったり、高卒認定の資格を取ったりしていました。このままではいけないと仕事を探して面接も受けたりしていましたが、採用はされず…今までの生活習慣やストレスのせいかうつ病になってしまい、現在は療養中です。早く治してまた仕事を探さなければならないのですが、こんな自分を雇ってくれる所は有るのか、社会に出てちゃんとやっていけるのか不安です。アドバイスを頂きたいです。」
(40代女性・無職)
ーーなかなかお仕事が決まらないと不安になってしまいますよね…
でも、それで今の生活ができているんですね。どういう事情なのか分からないけど、今の状態でも生きていけるんだからそんなに考えすぎなくてもいいんじゃないの?
ーーやっぱり自立したいという相談者さんの気持ちも分かるような気がしますが…
うーん、仕事が決まらないのはそれこそ悩むのは分かるけど、相談者さんが仕事を選んでるんじゃないかなと思うんだよね。この世には想像以上にいっぱい仕事があるし、人手が足りないところだって山のようにあるんだから、選ばなければ何かしらは仕事があると思うけど…仕事って、やりたくないこと=向いてないこととは限らないってことを念頭に置いて欲しいかな。
今はとにかく焦る必要はないと思うから、そんなに追い込まれずゆっくり過ごせばいいんじゃないかなと思っちゃう。とにかく、やったことないとか、やりたくないとか、そう思ってる仕事も受けてみたりしたら、それだけでもいい勉強になるような気がするけど。
ーーやったことないとか、やりたくない仕事を受けてみる…なかなか勇気がいりますね…
相談者さんの「なかなか採用されない」っていうのがね、どこに原因があるのか、私は詳しくは知らないからなんとも言えないんだけど。もし、コミュニケーションが苦手なんであれば、どんな職種でもコミュニケーションだけは必要だからそこは鍛えておいた方がいいと思うのよ。だから、リハビリで面接を受けに行ってみるといいと思うの。そもそも、やりたくない仕事の面接なんだから、落ちてもいいわけでしょ。人間と関わる練習として、面接を使ったらいいと思う。どうせかかるお金なんて、履歴書と写真代くらいだし(笑)
ーー面接をリハビリに…!今はうつ病で療養中とのことですから、十分に休んだらそういうのもありですね。
うんうん。うつ病っていうのも、難しいんだけど、精神的なものって「ここからは病気」ってはっきりとしたラインがあるわけじゃなくて、グラデーションというか、調子が良かったり、悪かったりするから一概にどうした方がいいっていうのはうまく言えないのよね。たとえば、熱が出たときに体温計で熱の数値を見ると、急にだるくなるってことない?「39度!」って思った瞬間具合が悪くなるというか。あえて言わせていただくと、自分の中では精神的なものってそれに近いんだよね。
ーー数字で見るというか、客観的にそう言われると急に体感がしんどくなるのは分かる気がします。
そう。うつ病も一緒で、うつって診断はされたけど「ま、うつなのか〜」ぐらいの気持ちで、本人があんまり重く捉えすぎないっていうのは大事な気がするのね。「私はうつだから駄目なんだ」みたいなのが一番良くない。そう思って治るんだったらいいけど、治らないから。「なんか、悩んでる時間もったいな!」って自分の中で気付けるのが一番いいんだけど、それは他人に言われてどうこうできるものじゃない。自分の中で、そういう踏ん切りがつくと、いい方向に行く気がしますね。
ーー自分の中で気付く、時間がかかるかもしれないけれど、それはすごく大切なことですね。
そう、これを持っててもよくないなって思うものは手放した方がいいんだよね、なんでも。意味ないんだなって、自分で思えたらいいんだけど。結局は自分なんですよね。
ーー良くも悪くも、自分を変えられるのは自分しかいないんですよね…。今回も非常に勉強になりました。ありがとうございます!
カマたく’s アドバイス
今はその形で生活が成り立っているのなら、現状を変えなきゃと過剰に焦る必要はないんじゃない?まずお仕事を探したいなら、仕事を選ばずに、なんでも人間と関わるリハビリだと思って、とりあえずの気持ちで面接を受けてみればいいんじゃないかしら。心の問題については、他人に何か言われても変わるものではないからね。自分にとって何が必要で、何が無駄なのか、ゆっくり考えて、自分で気付くことでしかいい方向にはいけないと思うわ。頑張って!
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カマたく:
1988年12月17日生まれ。福島県出身。ソーシャルメディアインフルエンサー。2017年〜新宿・歌舞伎町のゲイバー「CRAZE」にて店員として従事、歌舞伎町イチ癖の強いゲイバー店員として、本格的にX(旧Twitter)への投稿を開始。SNSでのショート動画や自身のYouTube『3人勘女@カマたく』での歯に衣着せぬ物言いが人気を集めている。2020年に『頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ』(KADOKAWA)、2021年に『お前のために生きてないから大丈夫です カマたくの人生ざっくり相談室』(KADOKAWA)を出版。2024年2月17日には、最新の著書『お前は私じゃないし、私はお前じゃない~悩みが0になる人間関係術』(大和書房)を出版している。
取材・執筆/和田愛理