Vol.1では、「リーストルーム」新宿店でオノ投げをやってみた。この店ではオノ投げの他にも、「物壊し」という、文字どおり物を壊して楽しむ体験もできる。「物壊し」はもともと廃棄する予定だった食器や家電などを割ったり投げたりして豪快に壊していく。「イライラしたときに物に当たる」そんな行為を思う存分できてしまうわけだ。
「やってはいけないことができる」がコンセプトのこの店。「やってはいけないこと」を「やってもいい」にした瞬間、それはもはや「やってはいけないこと」ではなくなる。「やってはいけない」からこそ感じる背徳感は、果たしてあるのだろうか…と少々疑問ではあるが、単純にバリンバリンと思う存分お皿を割るのは、気持ちいいはず。
まずは服を着替える。割れたガラスなどが服につくと危ないので、専用のつなぎを着るのだ。
靴や手袋も借りて、顔ガード付きのヘルメットで完全防備する。
物壊し専用の個室に入ると、様々な日用品が置かれている。
何を壊せるかはその日によって様々で、一期一会なのだ。この日は食器やビン、リモコンなどよく見かけるものばかりだったが、過去には誰かの家族写真などの珍しいものもあったらしい。見ず知らずの人の家族写真をぶっ壊すなんて、異様なシチュエーションである。
壊すための武器も色々用意されていたが、やはり一番はこれ。「バールのようなもの」。
憧れの「バールのようなもの」を初めて触れて嬉しい。
バールのようなものを振り上げて、ガチャーン!
もくもくとバールのようなもので何度も何度も叩いて粉々にしていく。
あらかた壊してしまうと、だんだん細かい部分にうまく振り下ろせなくなってくるため、さらに粉々にするためにサイズが小さめの武器に変えてみる。
狙いを定めてガシガシと潰していき、ようやくリモコンがバラバラになってくれた。私は無感情に振り上げては下ろし、振り上げては下ろし、を黙って繰り返していたが、人によっては「壊すことへの後ろめたさ」で遠慮してしまう場合もあるらしい。なんてもったいない。壊していい、と言われているのだから、何も考えず壊していいのに。
粉々にしていくと、普段見えない家電の中身が見えてくるのも面白かった。
破壊していくのは爽快感に満ち溢れていた。
ただ、欲を言えばもう少し大きくて手ごわい敵に立ち向かいたかったかもしれない。小さめの食器が多いと、一振りや二振りでかなりの数が割れてしまうので、あっけないのだ。とはいえ、何を壊せるのかはその日次第。運が絡むので仕方がない。次に行ったときには、大きめの家電と戦ってみたい。もちろん愛用の武器、バールのようなものを握って。