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GINZA SIXに新店舗がオープン!世界が認める一流シェフがチーズケーキにこめる想いとは?Mr. CHEESECAKE 田村浩二シェフインタビュー

あっという間に4月も終わり、いよいよ5月。こんな季節に気をつけたいのが、五月病です。五月病とは、ゴールデンウィーク明けや新年度がスタートして少し経ったこの時期に、やる気が出ない、なんだかだるい…といった心身の不調が現れること。4月に環境の変化を経験した人は、特に五月病になりやすいそう。

そんなこの時期におすすめしたいのが、いつも頑張る自分へのご褒美スイーツ。もう一踏ん張り頑張りたい、そんな時にこそちょっと贅沢なご褒美スイーツとして、Mr. CHEESECAKEのチーズケーキはいかが?

そこで、今回はMr. CHEESECAKEに込められた想いや魅力について、代表取締役 兼 シェフの田村浩二氏にお話を聞きました。
Mr. CHEESECAKE  田村浩二シェフ

左:代表取締役兼シェフ 田村浩二氏、右:広報担当 中村元美氏

ーー田村シェフの目指す人生最高のチーズケーキとはどのようなものなのでしょうか?

もともと僕は、高校時代に親友の誕生日にケーキを作ったのがきっかけで、この仕事を選んでいるんです。なので、ずっと、「自分が作ったもので、自分の大切な人が喜んでくれる」ということを大切にしていました。

2018年に、「ゴーエミヨジャポン2018期待の若手シェフ賞」を受賞し、さらにシェフとして頑張っていこうと思っていましたし、自分の考える美味しさというものを、より多くの人に体験してもらえるんじゃないかと期待をしていました。
Mr. CHEESECAKE
ですが、ジャーナリストの方や、同業者の方などがすごく増えて、純粋に食事を楽しむ、記念日に美味しいものを食べに来るというより、「今話題になっているシェフはどういうものを作るのか」が重視されるようになってしまったんですよね。

そこに自分自身、目指している形との乖離を感じてしまって。また、より複雑な食材の組み合わせであったりとか、今まで誰も使ってこなかったような食材をどう使うかが評価されるというようなトレンドがありました。

そうではなくて、自分が作ったものでシンプルに喜んでくれる人を増やしたい、誰が食べても美味しくて、シンプルに幸せになれるものを作りたい、と考えた時にパッと思い浮かんだのがチーズケーキだったんですよね。

ーー最初にパッと思い浮かんだのが、”チーズケーキ”だったのはなぜなのでしょうか?

幼少期から、家で食べる誕生日ケーキがチーズケーキだったんです。僕の母は、とても料理が好きで、毎年誕生日には手作りのチーズケーキで祝ってくれました。なので、自分の思い浮かべる幸せな瞬間に、必ずそこにあったものがチーズケーキだったんです。

もともと、料理人になるかパティシエになるか悩んだくらい、昔からお菓子のことがずっと好き。ケーキというものは、存在自体に特別感がありますし、幸せな気持ちと結びついているものだと思っています。なので、より多くの人に手に取っていただけるのではと考えました。

現在は、ティラミスやロールケーキといった、チーズケーキ以外の商品も販売していますが、スイーツの形が変わっても、幸せな気持ちをお届けしていくというコンセプトは一貫していますね。

ーー最も定番の”クラシック”のチーズケーキの美味しさの秘密やこだわりについて教えてください。
Mr. CHEESECAKE
僕自身、心地よい酸味や軽さのあるチーズケーキが好きでした。そのため、ただ甘くてずっしりしているというよりは、軽やかかつ爽やかな味と、レストランで出てくるような儚い食感の両立を目指しています。

そのため、クリームチーズだけでなく、サワークリームやヨーグルトなど、同じ乳製品でも発酵由来の性質を持ったものを重ねることによって自然な酸味を引き出しています。

また、卵に火が入って固まる力と、チョコレートや乳脂肪分が冷えて固まる力をうまく利用しつつ、それに少しだけ補助の役割でコーンスターチを使って、儚い食感を生み出しています。そのあたりの食材の特性も活きる配合を考えていますね。

加えて、風味として、そこに定番のバニラやレモン、創業当時はまだそんなに使われていなかった杏仁や桜餅のような香りを持つトンカ豆というスパイスを組み合わせて、どこか懐かしさを感じつつも、新しい味わいを生み出しています。
Mr. CHEESECAKE
ーーこれまで様々な期間限定フレーバーも発売されていると思いますが、これまで見たことのない素材の組み合わせも多いですよね。その組み合わせはどのようにして考えているのでしょうか?

僕が料理人として修行してきた背景が大きいと思います。スイーツは基本は甘みがベースで、そこに酸味や塩気を加えていくのですが、料理の場合には、旨味や辛味もあったり、さらに五味の要素が複雑なんです。

なので、チーズケーキに関しても、味の複雑性のバランスを取るときに、シェフとしての経験が生きているのではないでしょうか。スイーツではなかなか取り入れられないようなスパイスも、積極的に取り入れていますね。

ーーこれまで色々なフレーバーに挑戦されていますが、特に制作が難しかったものはありますか?

2021年に発売した”Mr. CHEESECAKE marron(ミスターチーズケーキ マロン)”です。銀寄と筑波というの2種類の品種の和栗と、フランス産の洋栗を使ったフレーバーで、バニラや、焙煎紅茶、フェネグリークという軽く炒るとメープルシロップのような香りがするスパイスなどを加えた限定フレーバーです。

これらを組み合わせる時に、和栗の繊細な香りをどのようにして引き立てるか、とても苦労しました。もともと、僕はレシピを考えるときに、悩んだり苦労したりするタイプじゃないんですけど、マロンに関しては本当にずっと悩んでいましたね。

過去一番試作の数も多かったです。普通だったらだいたい2〜3回の試作で、味が決まるのですが、マロンに関しては、頭の中で考えたものと味のイメージと違うことが多く、9〜10回試作して、ようやく味がまとまりました。

ーー新フレーバーのインスピレーションはどのようなところから得ているのでしょうか?

そうですね。フレーバーに関しては、過去自分が作った料理やデザート、自分が他のお店で食べて美味しかった香りや味わいの記憶を、頭の中で引っ張り出してきて考えています。

それをチーズケーキというフォーマットに合わせた時に、どういう組み合わせをすればいいか、素材ごとの相性の良さがどうかは大体自分の頭の中に入っているので、その中でイメージを膨らませていきます。

さまざまな食材を使って、美味しさをどう構築していくかをシステム的に考えているので、アートを見てインスピレーションを受けるとか…そういうのはほとんどなく、僕自身、アーティストタイプというより、研究者タイプなんです。

ーー冷凍の状態で販売することにより、3つの食感を楽しめるというも大きな特徴の一つだと思いますが、どのようにしてこの販売方法に行き着いたのでしょうか?

創業当初から、レストランデザートのような持ち運びができない、その場でしか食べられないような、儚い食感のチーズケーキを目指していました。ギリギリ固まる状態のものを作りたかったので、小麦粉を使用せず、自然な素材の力で固めることを意識しています。

そのため、冷蔵では崩れてしまうので持ち運びができない。出来上がったケーキを単純に冷凍するというより、このケーキを作る最終工程が冷凍という感じですね。冷凍から解凍しても状態が悪くならず、むしろ冷凍・半解凍・全解凍っていうその過程全ての食感を楽しむことができるんです。

その場所に来て食べる素晴らしさはもちろん理解しているんですが、レストランという場所に来なくても、世界中どこでも体験できるものを作りたいと考えた時に、現在の形に辿りつきました。

ーー美味しさに加えて、世界中どこでも楽しめるというのは大きな魅力だと思います。

そのために、素材の配合も試行錯誤しています。あとは、配合の点で言うと、無駄なく効率よく働けるオペレーションを大切にしています。​​なので、効率を良くするというよりも、無駄を省いて最適化する配合を考えています。

素材の配合の微妙なチューニングももちろん大事なんですが、やはり長くこのブランドを続けていくときに、お客様に対して美味しいものをお届けするということはもちろん、それと同じぐらいこのケーキを作る人たちがなるべく負荷なく働いてほしいと考えています。

持続的にものづくりができるかというのは、すごく大切なことだと思っていて。ただただ美味しいものを作るだけでなく、働いてる人も幸せでないといけないと思うんです。

そのため、スタッフの負担はできる限り小さく、でもお客様が最大限喜んでいただける商品っていうものを、僕は目指すべきだと思っています。それらを両立させることができるというのをMr. CHEESECAKEというブランドを通して、証明したいですね。

ーー4/4にオープンした、GINZA SIX店について教えてください。
Mr. CHEESECAKE
この店舗は、”おいしいをしつらえる”というテーマで、ブランドカラーのグレーや、ホワイトを基調にし、ブランドの世界観を落とし込んで設計しています。スイーツだけでなく、ドリンクや空間そのもの、器やカトラリーなど複合的な要素で、Mr. CHEESECAKEを体験できる場所になっています。
Mr. CHEESECAKE
他の二店舗と最も差別化できるのは、イートインのスペースがあるという点ですね。こちらのイートインスペースは、カフェとしてだけではなく、土日限定で僕が考案したデザートコース(事前予約制)もご用意しています。そのため、ここでしか体験できない美味しさを提案することができると思っています。

レストランデザートの提供を通して、さらにブランドのことを知っていただけるんじゃないかと思います。店舗限定商品も順次増やしていきたいと思いますし、デザートコースの提供も年に何度かは僕自身がカウンターに立って提供ができたらと思っています。

ーー今後挑戦していきたいことはありますか?
Mr. CHEESECAKE
もともとこのブランドを立ち上げた時から、世界中の人に美味しさをお届けしたいと考えていて、去年の3月から香港でポップアップを行っています。今後は、各国いろんなところでこのMr. CHEESECAKEを食べていただいて、世界中の人たちに「これがトーキョーチーズケーキだ」と言ってもらえるようなブランドにしていきたいと思っています。

自分たちが信じるおいしさを日々お届けして、世界中の人がそのおいしさを体験して、豊かな時間を過ごしていただきたいというのが僕たちの一番の願いです。
Mr. CHEESECAKE初の旗艦店がGINZA SIXに4/4(金)オープン
Mr. CHEESECAKEをカップ型にしたMr. CHEESECAKE Petit / Sをはじめ、店舗限定商品や、期間限定商品が目白押し。店内に併設された“”レストランデザート”を体験できるスペースでは、田村浩二シェフが考案した全4品のデザートコースも楽しむことができます。こちらは事前予約が必要なので、ぜひ事前にHPをチェックしてみてください!
https://mr-cheesecake.com/

Mr. CHEESECAKE GINZA SIX店
開店日:2025年4月4日(金)
営業時間:10:30~20:30 ※営業日時はGINZA SIXに準ずるものとします
場所:〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX B2F
Mr. CHEESECAKE