ウェルチル

人生100年を楽しむためのウェルビーイングメディア

画像

片付けのコツは“未来の未来軸”で選ぶこと!「片付けパパ」が教えるウェルビーイング整理術「マインドセット編」(vol.1)

会社員として働きながら「片付けパパ」としても活動し、12月には著書「副業の超基本」を出版した大村信夫さん。新生活が始まる春は、身のまわりをスッキリ整えたくなる季節ですよね。でも「変えたい気持ちはあるのに、どこから手をつければいいのかわからない」と悩んでいる方も多いはず。Vol.1ではそんな方のために、片付けのメリットやコツ、ビジネス視点の片付けについてお話を伺いました。
katadukepapa3

“片付けパパ”として活動されている大村信夫さん

部屋を片付けると自由な時間が生まれる

――部屋を片付けると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
大村:
部屋を片付けると、大きく3つのメリットがあります。

一番大きいのが、「時間的なメリット」です。探し物が減ると家事の効率が上がり、自分や家族のための自由な時間が生まれます。イギリスの保険会社が行った調査によると、人は物心がついてから80年の間に、約200日も探し物に使うそうです。探し物をするときには、イライラして嫌な気持ちにもなりますよね。部屋を片付ければ、探し物に当てていたムダな時間を有意義に使えるようになります。

次に「経済的なメリット」です。部屋に何があるかを把握できていれば、ムダな買い足しがなくなります。以前、我が家で体温計が5本も見つかったことがありました。見つからないから、また買ってしまう。そうしたムダ買いをしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

そして3つ目が、「心理的な効果」です。部屋は「心の鏡」と言われるように、部屋の状態は驚くほど私たちの心とリンクしています。心が乱れていると部屋が荒れ、部屋が荒れるとさらに心が落ち着かなくなる「負のループ」に陥ってしまいます。

部屋を片付けて視界がクリアになると、不思議と思考もスッキリして、前向きな意欲が湧いてくるもの。まずは目に見える部分から手をつけるのが、心のデトックスへの近道だと思います。

捨てることは未来を切り開くための「前向きな決断」

―― 片付けのマインドセットの中で、「捨てる(デトックス)」はどんな意味を持つのでしょうか?
大村:
片付けにおける「捨てる」という行為は、単にモノを廃棄処分することではありません。それは今の自分にとって「何が本当に大切かを選択する儀式」であり、未来を切り拓くための「前向きな決断」なのです。デトックス(解毒)という言葉通り、溜め込んでしまった執着や過去のしがらみを手放し、身軽になるためのプロセスだと考えてみてください。
―― 「片付けのコツ」を教えてください。
片付けのコツは、モノを「まだ使えるかどうかで判断しないこと」です。「今の自分の理想の暮らしに、これは必要か?」「今の自分が、これを使ってワクワクするか?」という「未来の自分軸」で選んでみましょう。

モノを手放すのが辛いときは「今までありがとう」と感謝を口に出してみてください。モノの役割を終わらせてあげることで、罪悪感が感謝に変わります。どうしても迷ってしまうモノは、保留ボックスに入れて視界から消し、半年間使わなければ手放すという「期限付きの猶予」を作るのもおすすめです。一度に全部やろうとするのではなく、今日は「財布の中のレシートだけ」「引き出し1段だけ」と決めて、小さな成功体験を積み重ねていくことが大きなデトックスへとつながります。

かつては「片付けられない人」の典型だった

―― 大村さんは会社員を続けながら「片付けパパ」として3万人以上に片付けの技術を伝えてこられました。以前から片付けが得意だったのですか?
大村:
かつての私は、「片付けられない人」の典型だったんです。平日は私も妻もフルタイムで仕事をしており、残業も多くて。育ち盛りの子どもが3人いる我が家は、モノが散らかり足の踏み場もない状態でした。朝から「○○がない!」と騒ぐ子どもたちと、それにいら立つ妻。私は居心地の悪さを感じながらも、「家族みんな片付けのセンスがないから仕方がない」と諦めていました。

katadukepapa2-2
そんなとき高校の同窓会で、整理収納アドバイザーとして活躍するクラスメイトと再会したんです。彼女のサポートで家の中が整うにつれ、家族の関係性もよくなっていきました。それだけではありません。モノが減って空間に「余白」が生まれたことで「片付けとは単にモノを捨てることではなく、人生をマネジメントすることそのものだ!」と衝撃を受けました。それから自分でも整理収納アドバイザー1級の資格を取得し、ビジネスマンならではの視点を掛け合わせた独自のメソッドを構築しました。
kataduke2-3
―― 「家事動線を重視する女性目線の片付け」とは、考え方にどのような違いがあるのでしょうか?
大村:
私がいつもお伝えしているのは、性別を問わず、家庭に「ビジネスのマネジメント思考」を持ち込むという考え方です。

家事の場合は、現場の動きをスムーズにすることを重視します。たとえば料理をしながら洗濯機を回し、子どもの様子を見ながら明日の準備をする。家事は常に複数のことを同時にこなす必要があります。だからこそ「ムダな動きを減らして、次の作業にサッと移れるか」という動線の効率化を大切にしています。

一方で、私が提唱する「ビジネスのマネジメント思考」は、「戦略的なシステム構築」ともいえます。私は3つの考え方を家事に応用しているんですよ。まず「このモノを管理する時間と費用は、得られるメリットに見合っているか?」とリソースの配分を考えること。次に、ラベルを貼ったり置き場所を決めたりして、誰がやっても同じようにできるよう仕組み化すること。そして、すべてのモノに「定位置」と「役割」を与え、使ったら戻す、という5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)」を徹底することです。

家事の現場で培われた「使いやすさ(動線)」と、ビジネスで培われた「管理システム(仕組み)」の両方がそろうことで、家庭の片付けは劇的に楽になります。
「マインド編 Vol.2」では、大村さんの著書と片付けの関係、
そして大村さんが考えるウェルビーイングな暮らしについてお伺いします。
お楽しみに!