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アロマでできるメンタルケアとは?香りで整える心と体

ゴールデンウィークが終わると「体がだるい」「なんだかやる気が出ない」「気分が落ち込む」といった、いわゆる「5月病」による心身の不調を感じる人が少なくありません。
新しい環境への適応や連休中の生活リズムの乱れなどが原因で起こりやすい5月病は、心と体のバランスが崩れるサインです。放置せずに早めのメンタルケアが大切になります。

そこで今回は、5月病対策にぴったりのアロマを、アロマテラピースクール「Lavare(ラヴァーレ)」の代表者・菅野千津子さんに教えていただきました。アロマ初心者の方でもすぐに挑戦できるレシピもご紹介します!
「Lavare(ラヴァーレ)」代表者・菅野千津子さん

「Lavare(ラヴァーレ)」代表者・菅野千津子さん

5月病を乗り切るアロマセラピー

――5月病になりやすい時期や、ケアの重要性について教えてください。

菅野:新生活が始まって1ヵ月がたち、ゴールデンウィークの中休みによって緊張の糸が切れて、心身のバランスを崩しやすいのがこの時期です。最近では「6月病」といった言葉もあるように、梅雨や低気圧の影響も含めてメンタルケアがとても大事になってきます。
――そもそもアロマセラピーとはどのようなものなのでしょうか?

菅野:アロマセラピーは芳香療法といって、1920年代にフランスで生まれた療法です。植物の有効成分を濃縮していますから、私たちの感覚でいうと漢方薬みたいな使い方をするイメージですね。
精油には脳内ホルモンに影響を与える成分が含まれているものがあります。例えば、香りを嗅ぐことで、リラックス系の神経伝達物質であるセロトニンや、やる気を引き出すアドレナリンなどが自然と分泌されるよう働きかけるのです。

アロマの心身へのアプローチ

Lavare(ラヴァーレ) アロマセラピー
菅野:アロマが心と体に働きかける経路には、大きく3つあります。

1つ目は「嗅覚から脳へ」。香りを嗅ぐことで、直接脳に作用します。
2つ目は「皮膚から体へ」。精油は分子構造がとても細かいため、皮膚から血流にのって全身をめぐります。
3つ目は「呼吸器から血流へ」。肺を通して血液に入るので、花粉症やのどの違和感などにも効果があります。


どういうアプローチをしたいかを、症状に合わせて使い分けていくことができます。
――1日の時間帯で、それぞれに適したアロマケアの方法はありますか?

菅野:朝・昼・夜で香りを変えていただくのがおすすめです。
朝は、覚醒作用のあるペパーミントや、気分を明るくしてくれるオレンジスイートをディフューザーに入れて焚いていただくと、すっきりと目覚めてやる気モードに切り替わっていきます。女性なら朝のメイク時間などに香らせると手軽にできますよ。
ディフューザー
――昼間はどんな使い方がいいですか?

菅野:日中は、集中力アップやストレス対策としてアロマロールオンがおすすめです。手首や首すじなどに塗って香りを楽しむことができます。家事や仕事中に気分転換したいときにぴったりです。
アロマロールオンは自分で作ることができます。精油は濃度が濃いですから必ずアロマ専用の薄めるためのオイル(キャリアオイル)で薄めてください。
アロマロールオン

アロマロールオン

アロマロールオン
ローズマリーゼラニウムの香りは、肩こりやむくみケア、自律神経の乱れを整える効果が期待できます。特にゼラニウムは女性のホルモンバランスを整えるとされていて、気分の浮き沈みが気になるときにもぴったりです。
――夜はやはりリラックス重視でしょうか?

菅野:夜はお風呂でアロマを楽しむのがおすすめです。ただし、精油を直接お湯に入れると、油分がお湯に溶けずに浮いてしまい、肌に直接触れて刺激になることがあります。

そこで、アロマバス専用の「バスミルク」などを使用するのがポイントです。バスミルクを使うと、精油が均一に混ざりやすくなり、肌荒れを防ぎながら、適度な保湿効果も期待できます。
アロマロールオン
バスミルク
バスミルク

バスミルクを入れることで乳化が進み白濁色に!

――5月病の時期におすすめのアロマはありますか?

菅野:5月は自律神経が乱れて気分も塞ぎがちになる季節ですので、自律神経調整や抗うつ作用のあるラベンダーアングスティフォリア、ベルガモット、ラヴィンツァラがおすすめです。

ラヴィンツァラは、すっきりとした香りですが、実は不眠に効果が期待できると言われています。また、免疫力を高める働きや、感染症の原因となるウイルス等への抵抗力をサポートする働きも注目されています。
新型コロナウイルスが流行し始めた初期に、フランスではこのラヴィンツァラの抗ウイルス作用が注目され、品薄になったというエピソードもあるほどです。

初心者におすすめのアロマ

――「まずこのアロマだけは覚えておいた方がよい」といった、基本のアロマはありますか?

菅野:初心者の方におすすめするのは、次の6つです。

・ラベンダーアングスティフォリア……不眠、リラックス、肌のトラブルに
・ベルガモット……抗鬱作用、神経バランス安定 過敏性腸症候群に
・オレンジスイート……気持ちを明るくさせる、便秘、空気清浄作用に
・ローズゼラニウム……自律神経調整、ホルモンバランスを整える
・ティートゥリー……感染症予防、花粉症などの呼吸器系のトラブルに
・ラヴィンツァラ……感染症予防、抗ウイルス作用、免疫アップに


それぞれ多様な作用があり、組み合わせることで様々なシーンに対応できますよ。

――香り選びで気をつけることはありますか?

菅野:まずは「自分が好きだと感じる香り」を選ぶのが一番です。嫌いな香りは、かえってストレスになりますからね。

注意点としては、ペパーミントなどの覚醒系の香りを夜に使ってしまうと、寝つきが悪くなることもあるので、時間帯や目的に合わせた使い分けを意識すると良いでしょう。

もっと詳しくメンタルケアのやり方を知りたい方へ

――アロマテラピースクール「Lavare(ラヴァーレ)」について教えてください。

菅野:Lavareの教室では、入浴剤やハンドクリームなどを自分で作りながら香りの効果や使い方を実践的に学べます。
教室は年中無休&フリータイム制で、通いやすさにも配慮しています。オンラインでも教材を全部お送りしてマンツーマンで学べるので、遠方の方や子育て中の方にもご好評いただいております。
アロマテラピースクール「Lavare(ラヴァーレ)」

マンツーマンで学ぶ教室

――どんな方が通われているのですか?

菅野:10代から70代まで、本当に幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。目的も様々で、純粋に趣味としてアロマを楽しみたいという方から、ご自身やご家族の病気、介護などをきっかけに、専門的なメンタルケアの方法としてメディカルアロマを学びたいという方までいらっしゃいます。

10年前に立ち上げた「メディカルアロマ アンチエイジング研究所」では、アロマテラピーの効果に関するデータを収集・分析し、学会発表なども行っています。そのため、アロマの効果を医学的・科学的な視点から深く知りたいという研究熱心な方も通われています。

生徒さんそれぞれの「知りたいレベル」に合わせて学べるのが当スクールの強みです。ご自身の体と心をいたわるための一つの選択肢として、アロマテラピーに興味を持っていただけたらうれしいですね。

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ご紹介したアロマオイルやキャリアオイル、バスミルクはLavareのショップページでご購入いただけます!
https://webshop.lavare.co.jp/