「ウェルチル」に月1ペースで「ソロ活」の記事が掲載されているのをご存知でしょうか。たき火カフェに行ったり、山へ山菜を採りに行ったり、毎月ひとりで様々な場所へ出かけ、その様子を記事にしてくれています。ソロ活記事を書いている朝井麻由美さんって何者? インタビューしてきました。
――「ウェルチル」では「ソロ活女子」シリーズを書かれていらっしゃいますよね。
はい。「ソロ活女子」というのはもともと、私の著書「ソロ活女子のススメ」からきています。
――テレビ東京系でドラマ化されているんですよね。
ドラマはシーズン1~5まで作られまして、今でも各種サイトで配信されているのでぜひ。ソロ活の記事自体は10年以上前から色々なところで書いています。確か一番最初にソロ活の記事を書いたのは2014年なので、もう12年たちますね……。
――これまでにはどんなソロ活を?
ひとりボウリング、ひとりビアガーデン、ひとりフレンチコース、ひとり花見、ひとりスイカ割り……、細かいのも入れると100種類くらいやってるはずです。
――なぜソロ活について書き始めたのでしょうか?
書き始めたのは、ライターの仕事として依頼されたからなのですが、もともと学生時代からひとりでよく出かけていましたね。よく「なぜソロ活を始めようと思ったのですか?」という質問をされるのですが、「ソロ活をするぞ!」と思って始めたわけではなく、「ソロ活」という言葉がない時代から普通にやってました。社会人になってからも、フリーのライターという仕事柄、他の人とあまり予定が合わないのもあり、ひとりで過ごすのは生活の一部でした。まさか12年以上もソロ活について発信し続けるとは思っていませんでしたが……。
――そんなに長いこと書いていて、ネタ切れすることはないのですか?
めちゃくちゃネタ切れしまくっています!(笑)
正直、新しいことなんてもう何も思いつかないくらいやり尽くしていて、できていないのは、やりたくてもお金がかかりすぎるからできない、とかそういうのばかりです。「ウェルチル」の場合は、「ソロ活するぞ!」という方向から企画を考えるわけではなく、「ウェルチル」に毎月のテーマがあって、そのテーマに合わせてやりたいことを考える、という順番なので、今のところなんとかなっています。
――例えば直近では、5月は「睡眠」がテーマで、4月は「春だから」がテーマでした。
5月は睡眠の解析をできるカプセルホテルに泊まりに行って、4月は山菜を採りに行きましたね。カプセルホテルなんて、もともと一人で泊まるものですし、山菜を採りにしてもひとりで行くからって、特別な感情が生まれるわけではありません。なので、「ウェルチル」の記事に関しては、「ソロ活である」というのを意識して書いているわけではないですね。単純に「それをやってみてどう思ったか」を中心に書いています。うまく伝わるかわからないのですが、「ウェルチル」のように何らかのテーマありきで書くのと、「ソロ活の記事」として書くのとでは全然違うんですよ。
――「テーマが主役」になるか、「ソロ活をする自分が主役」になるか、の違いとかでしょうか?
そうそう、そんな感じです。例えば、山菜を採りに行く記事を「ソロ活の記事」として書く場合は、「ひとりで山菜を採りに行った→ひとりだからこそ何を感じたか?」を中心に書かなければなりません。でも、それを書くには、普段から「みんなで山菜を採りに行くのは嫌だ!ひとりで行きたい!」などと思いを募らせていないと書けないんです。私はそもそも山菜採り自体が初めてで、ひとりも何も……って感じなので……。
――過去に「ソロ活の記事」として書いたものだとどういうのがあるのでしょうか?
「ひとりバーベキュー」や「ひとりディズニー」がわかりやすい例だと思います。バーベキューもディズニーも人と一緒に行ったことがあり、自分としても世間的にも“誰かとやるもの”というイメージがある。そんな中、ひとりでバーベキューをしたり、ディズニーに行ったりすると、自分が普段人と過ごす上でどんな不便さを感じているのか、ひとりで行くことでどんな快適さを感じられたのか、について書けます。
――なるほど。普段から考えていることの延長線上に記事があるんですね。
エッセイやコラムってそういうものだと思います。先ほどのネタ切れの話にも繋がるのですが、私は今はもう「ひとりで過ごすこと」や「みんなと過ごすこと」についての悩みがほとんどなくて……。12年前からソロ活の記事を書き、それが本になり、ドラマにまでなってしまった中で、心の中にあったわだかまりのようなものが解けてしまったのでしょうね。
――わだかまりとは?
もともと「人と過ごすのがしんどい!」と思っていて、12年前はまだ“ぼっち”を自虐する風潮もあって、ひとりで過ごすことに対する世間の風当たりも強かった。その風潮に対して、「ひとりの何が悪い!」と怒り、ひとりの良さを啓蒙していたわけですが、今の時代ってひとりを笑う人はもういないですから。だからわざわざ「ソロ活」をテーマにした記事を通して伝えたいことって特にないんですよね。
「ウェルチル」では一応「ソロ活女子」シリーズとして掲載していただいているので、ただシンプルに「ひとりで色々なことをして楽しく遊んでいる姿を面白がってもらえればいいな」と思っています。
――新しい遊びの発見にもなりそうです。
そうですね。私はやりたいことが無限に思いつくタイプで、週休7日でお金も使い放題と言われても死ぬまであれこれやって楽しめると思うんですが、急に予定のない休みができたときに何をしたらいいかわからない人って意外といるみたいです。そういう人がやってみたいことを見つけるヒントになればいいなと思います。一回きりで終わってもいいようなことばかりをしているので。何かを新しくやってみるときって、続けることを視野に入れないといけない気がしてしまいますが、別に一回やってみて満足!みたいな、つまみ食いを繰り返してもいいじゃないですか。私は飽き性だからそういうのばかりです。
次号では、朝井さんが「ウェルチル」でこれまでに書いてきたソロ活記事を紹介していきます。
(取材・文/ウェルチル編集部)
まとめ
・「ソロ活」という言葉が生まれる前から、一人で楽しむ魅力を発信
・主役はテーマか、自分か。ソロ活記事ならではの書き方
・ウェルチルの「ソロ活女子」シリーズでは、ひとり時間を楽しむ姿そのものを届けたい