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アナログからデジタルへの移行が鍵!「片付けパパ」が教えるウェルビーイング整理術Vol.4「40~50代管理職・ビジネスパーソン編」前編

40〜50代は組織の要として責任ある立場にあり、本業のみならず副業やリスキリング、さらには介護や自身の健康管理など、人生で最も管理すべき「変数」が多い世代。Vol.4では「片付けパパ」として活動する大村信夫さんに、本業や副業、そして未来のキャリアへ全集中するための環境構築法について伺います。

「情報の蓄積による目詰まり」と「アナログとデジタルの二重遭難」が課題

―― 片付けられてない仕事環境の課題はどこにありますか?
大村:
この世代の課題は「情報の蓄積による目詰まり」と「アナログとデジタルの二重遭難」です。

まず「経験」という名の過去の遺産を捨てられないことが挙げられます。かつて成功したプロジェクトの資料、人脈の証である大量の名刺、いつか読み返そうと思っている専門書などは、これまでの自分を形作ってきた証拠品。そのため手放すことに強い心理的抵抗を感じやすく、新しい情報を入れるためのスペースが物理的にも思考的にも不足してしまいます。

次が、アナログとデジタルの「管理コスト」の増大です。紙の書類が残る一方で、PCのデスクトップはアイコンだらけ。クラウド上にもファイルが散らばり「あのファイル、どこだっけ?」と探すことが増えていませんか? この「どこにあるか探す時間」こそが、ビジネスパーソンにとって最大の時間的損失なのです。私の著書『仕事の「整理ができる人」と「できない人」の習慣』(明日香出版社)でも強調していますが、探し物は付加価値ゼロの作業ですよ。

また「聖域(書斎)」が物置化していることも課題。自宅で集中して仕事や副業に取り組みたいのに、そこが家族の共有物や、行き場を失った思い出の品に侵食されている……。このように仕事とプライベートの境界線が曖昧なことが、集中力の欠如と判断力の低下を招いています。
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モノを減らす作業が今後の戦略立案の時間になる

―― ビジネスパーソンがいる家での片付けのコツを教えてください。
大村:
鍵となるのは「感情を排したロジック」と「デジタルへの移行」です。具体的な方法は4つあります。

1つ目が「情報の鮮度」による選別(アナログデトックス)。書類や本は「今、成果に直結するか?」という基準で仕分けます。具体的には、1年以上触れていない紙の資料は、その場でシュレッダーにかけるか、スキャナでデータ化して破棄します。本は本棚に入る分だけと決めて、入り切らない分は「今の自分に必要ない知識」だと割り切り、買取りサービスなどで売却しましょう。棚に空いた余白こそが、新しいビジネスチャンスを呼び込むスペースになります。
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次が、デスクトップとクラウドの「5S」を徹底する(デジタルデトックス) こと。物理的な片付け以上に、現代のビジネスパーソンに必要なのがデジタル整理です。PCのデスクトップに置くアイコンは「今日使うもの」5つ以内に限定するようにします。終わったら必ずフォルダへ移すか削除してください。またメールの通知や不要なメルマガを解除し、自分の集中力を奪われない環境を構築します。デバイスを整理することは、脳のメモリを解放することと同じです。
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また、全集中を生む「コックピット型書斎」の再構築もおすすめ。狭いスペースで構いません。「仕事のためだけのコックピット」を死守しましょう。たとえば視界に入る範囲から生活感を徹底的に排除するのです。ケーブル類はすべて隠し、デスクの上にはキーボードやペンなどお気に入りの道具だけを置く。自分の気分を高めるアイテムだけを厳選して配置することにより、デスクに座るだけで自然と仕事モードに切り替わる工夫をします。

4つ目が「副業・キャリア」の棚卸しを片付けとセットで行うことです。12月に出た著書『副業の超基本』(朝日新聞出版)で述べた通り、副業を成功させるには自分の強みの整理が欠かせません。そのため片付けの際に出てきた過去の資料や名刺を見て、「今の自分にこの人脈やスキルは必要か?」を自問自答してみてください。モノを減らす作業を、そのまま「これからの人生で何を武器に戦うか」という戦略立案の時間に変えるのです。
「40~50代管理職・ビジネスパーソン編」の後半では
デジタル整理術や、本業や副業、
未来のキャリアへ全集中するための環境構築について
伺います。お楽しみに!

プロフィール

大村 信夫
1974年生まれ、共働きで3児(大・高・中)の子育てパパ

大手電機メーカーに勤務しながら 「片付けパパ」として活動 。モノを整理することで「心」や「思考」も整理され、プライベートや仕事の進め方、人間関係など 人生全体に好循環が生まれるオリジナルメソッドを提唱

会社から兼業を認められ「片付け」「5S」だけでなく「情報の整理術」「仕事や家事の生産性向上」「タイムマネジメント」「パラレルキャリア(副業/複業)」「価値観探究」「男女共同参画」などの多岐にわたるテーマで日本全国を東奔西走。 講演・セミナー受講者は30,000人を超え、満足度(5段階評価4以上)は96%を超える
国家資格キャリアコンサルタント資格も保有し、「パラレルキャリア研究家」としても活動。 モノから人間関係、キャリア(人生)まで整えることをコンセプトに活動中

商業出版は4冊 。『片付けパパの最強メソッド ドラッカーから読み解く片付けの本質(インプレス)』『仕事の「整理ができる人」と「できない人」の習慣(明日香出版)』他、監修『副業の超基本(朝日新聞出版)』『家事ずかん750(朝日新聞出版)』、メディア取材なども多数

静岡県立掛川西高等学校/国立大学法人東京農工大学工学部卒業
片付けパパ出版本

『仕事の「整理ができる人」と「できない人」の習慣(明日香出版社)         「副業の超基本」(朝日新聞出版)