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【わたしのウェルチル】第5回:音月桂さん<前編>

「わたしのウェルチル」では、素敵な人生を送る方々に、ご自身のウェルビーイング&チルな時間についてお聞きします。今回は、月曜よる10時放送のテレビドラマ「モンスター」で、主演の趣里さんと同じ法律事務所で働くパラリーガルを演じる音月桂さんにお話を伺いました。自然体で愛らしさ満点な音月さんのインタビューを、たっぷり前後編でお届けします。

自然を感じる時間が何より楽しい。自宅や楽屋でも植物に囲まれた生活

――日々の生活の中で、音月さんが「楽しい!」と思う瞬間について、教えてください。

自然を感じる時間がすごく楽しいです。幼い頃から、家族とキャンプに行ったりアウトドアを楽しんでいて、自然に触れる機会がすごく多かったです。今は仕事の関係でなかなか遠出ができなくなりましたが、少し時間ができたら近所の神社やお寺に足を運んで、マイナスイオンを体全体で浴びながらリフレッシュしています。

足の裏で大地を踏みしめる「グラウンディング」も大好きで、木々に触れたり大地の豊かさを実感したりするのを楽しんでいます。

――自然を全身で体感するのがお好きなのですね。

そうですね。自宅でも観葉植物をたくさん育てていて、一つひとつ名前もつけています。朝お水をあげながら話しかけて、コミュニケーションするんです。

エバーフレッシュという大きな植物も育てていますが、朝はすごく元気だったのに、ある日舞台の稽古から帰ってきたら急に葉っぱが落ちていたときがあって。ごめんねって謝ってすぐにお水をあげましたが、私の疲れを吸い取ってくれたのかなと、植物のパワーを感じましたね。

本当に植物が大好きで、実は舞台中の楽屋にもお花を飾っています。楽屋は自分にとってのオアシスのような場所にしておきたいので、少しでも自分をハッピーにできるよう、綺麗なお花を見て気分を上げています。

ありのままの自分を解放することが、ウェルビーイングな生き方

――音月さんにとっての「ウェルビーイング」とは、どのような状態だと思いますか?

ありのままの自分でいられる状態なのかなと思います。

私が宝塚に入団したのは、17歳のとき。宝塚は、長い歴史と伝統のある大きな世界でした。でも5つの組にそれぞれ80名ほどという大きな集団のなかで生きていくうちに、自分の思いにふたをしてみたり、無理にでも大人な振る舞いをしてみたりと、本来のわんぱくな自分を隠して過ごしていた部分も多少はあったのかなと思います。

宝塚を卒業してからは、押さえ込んでいた自分自身を思いっきり解き放つようになりました。「モンスター」の現場でも、共演者やスタッフの皆さんが本当にフラットに接してくださるので、頑張りすぎずに本来の自分でいられるような気がして。心も身体も健康でいられるようになった今は特に、ウェルビーイングを保てていると思いますね。

――心も身体も健康な状態……まさに理想のウェルビーイングですね。

特に心の健康はすごく大切だと思っています。年齢的なものもあると思いますが、心の疲れやストレスが溜まってくると、肌荒れなど身体的な変化が表れるんですよ。そういった変化に気づいたらなるべく自分らしく、無理をしないように生活するのを心がけています。しばらくすると吹き出物もなくなっていたりするので、「お肌の調子も整えられて、私えらい!」って、少し恥ずかしいですが自分を褒めることも忘れません。

心のSOSにきちんと耳を傾けたり、自分自身を愛してあげたり。本当の自分を偽りなく大切にしていくのが心身の幸せにつながって、それが私を見ていてくださっている方々にも伝染していくのかなって。

数字に惑わされない適度な運動と、友人との楽しい時間が心身の健康の秘訣

――心身の健康を保つため、日頃から心がけている習慣などはありますか?

仕事柄、自分の姿をたくさんの人に見ていただくので、朝のストレッチやピラティスなど、身体を動かす習慣は取り入れています。

昔と少し意識が変わったと感じるのは、必要以上に体重などの数字にとらわれないようになったこと。若い頃はストイックなファスティングやトレーニングにも挑戦しましたが、年齢とともに数字の変化はなだらかになっていくんですよね。思うように減らない体重を見て、焦りを感じたときもありました。

「ありのままの自分でも美しい」と意識を変えたことで、肩の力が抜けて心が軽くなったように思います。今の自分を好きでいられた方が、心地いいじゃないですか。なので今は、自分が楽しめる範囲での運動を続けるくらいにシフトチェンジしました。

――日々のストレス発散法についても、ぜひ教えてください。

宝塚時代の同期や友人と集まってご飯を食べる時間が、いい発散になっているのかなと思います。仕事の話はあまりしなくても、何気ない会話でケラケラ笑ったり、相談に乗ってもらったり。いっぱいいっぱいになってしまう前に友人たちとアウトプットするので、うまくバランスを取れているのかもしれません。

でも、最近本当にありがたいなと思うことがあって。初めて舞台に立ってから25年以上経ちますが、今まで一度もお仕事を辞めたいと思ったことがないんですよ。自分の全身を使って何かを表現することが大好きで、常に全力で仕事に向き合えている。そんな状態だからこそ、そもそもあまりストレスを感じることがないのかもしれません。
月曜よる10時ドラマ「モンスター」が10月14日から放送!【初回15分拡大】
音月桂さんは、主人公が務める法律事務所のパラリーガルを演じます!
取材・文 神田佳恵