寒さが少しずつやわらぎ、梅の香りがほのかに感じられる季節。春の気配に心がほころぶ一方で、「花粉症」が気になり始める頃でもあります。
季節の変わり目を健やかに過ごすための食の工夫について、薬膳料理のスペシャリストである赤堀さんにこの時期の過ごし方、積極的に取り入れたい食材や、体の内側から整えるために必要な食材とレシピをお伺いしました。
整えるべきは「気」の力。 万能選手の「しいたけ」を入れてウィルス撃退!
冬は空気が冷たく乾燥し、ウイルスや細菌が増殖しやすい季節です。
こうした外的な影響から体を守るうえで大切になるのが、“自身の「気」の力を充実させること”だといわれます。
赤堀さんが中医学を学ばれていた頃、中国人中医師から「体力に自信がないと感じる人ほど、具だくさんの汁物を日常的に取り入れるとよい」と教わったそうです。さまざまな食材の持つ性質が合わさり、相乗効果が期待できると考えられているからです。
今号でご紹介する「かす汁」は、発酵食品である酒かすの力を活かした一品。
体を内側からしっかり温め、補いながら、不要なものを排出する働きがあるとされ、春先の花粉症対策におすすめです。
具材のひとつである「しいたけ」は、薬膳では「免疫のバランスを整えるきのこ」とされ、アレルギー体質や花粉症が気になる方にも取り入れてほしい食材です。また「黒色の食材」に分類され、寒さに弱りやすい「腎」を補う働きがあるともいわれています。血中の老廃物の排出を助ける点でも、季節の変わり目には心強い存在です。
「しいたけのクリーミーかす汁」レシピ
【材料】(4人分)
・豚薄切り肉 70g (3センチ程度の幅に切る)
・にんじん 1/2本 (拍子切り)
・しいたけ 4枚 (薄くスライス)
・里芋 4個 (皮をむいて8ミリ幅に輪切り)
・大根 4センチ長さ (皮をむいてイチョウ切り)
・春菊 1束 (根元を落として良く洗い4センチ長さに切る)
・水 800cc
・ダシパック 1個
・酒かす 70g程度
・みそ(あれば白みそ) 大さじ1
・柚子の皮の千切り、白炒りゴマ、七味唐辛子 醤油適量
【作り方】
1.鍋に水とダシパックを入れ、豚肉、里芋、にんじん、大根、しいたけを入れて
材料が柔らかくなるまで煮る
2.煮汁を少し取り分け、そこに板状の酒かすをちぎって入れ、溶かしてから鍋に戻す
3.白みそで味を調えて(酒かす風味をやわらげたい場合は醤油を大さじ2分の1程度加えてもOK)仕上げに春菊を加え、さっと火を通したら器に盛る
4.白炒りゴマと七味唐辛子をふりかけ、柚子の皮を添える
風邪ひきそう!と思ったらこれ試して。寒暖差で自律神経が乱れる季節におすすめの簡単対処法
背中がぞくっとしてなんだか嫌な予感。これ、風邪をひく前触れだと思った経験はありませんか?
毎日仕事や家事に追われていると、免疫力がさがり、風邪をひきやすくなったり、ウィルスにも感染しやすくなります。こんな時は身体の毛穴を開いて「邪」を外に出してしまいましょう。
中医学的では、こうしたときに「白くて辛みのあるもの」が選ばれます。
しょうが・ねぎ・にんにくを入れた「たれ」を肉の下味にすると効果的。
この食材を取り入れたら、お風呂でしっかり汗を出して温め、早めに休むようにしましょう。
これが、赤堀さんがおすすめするとっておきの邪気払いです。
身近にある食材を使ってちょっと工夫するだけで、風邪をひく前に対処できる食療法は
いかがでしたか?
ぜひ、今日から取り入れて免疫力アップに役立ててみては?
プロフィール
赤堀 真澄
幼い頃からの不調を薬膳で改善したことで、薬膳を自らの道に選ぶ。香港で学んだ本場の中医学を基に、実践しやすい食のセルフケアで体質改善のサポートを届ける。一般社団法人日本食医食美研究会の代表理事や国際薬膳学院の学院長、和学薬膳®協会の理事長も務め、大学などでも指導。2022年からは梅花女子大学でも教鞭を取り、若い世代に向けた薬膳知識の普及にも尽力する。国際中医師、和学薬膳®博士、唎酒師と、数々の資格も保持。
国際薬膳学院の学院長として、たくさんの方に薬膳を指導されている赤堀さん。
現在は、「学院での対面」と「自宅から参加できるオンライン」が選べる、ハイブリッド形式で授業を行っているそうです。「もっと薬膳について学びたい!」という方は、国際薬膳学院のホームページをチェックしてみては?
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